校正から見たワークフローの最適化[プロセスマネジメント]

プロセスマネジメントとは?

プロセスマネジメントとは、一般的には工程管理といわれます。
役割としては、全体最適の考えに近いです。

工程管理は、文字だけ見ても何となくどういうことをするのかは伝わると思いますが、業界や会社、職種、個人によって対応する範囲が違い、実際の役割は多種多様です。

ここでは一般論ではなく、校正から見たプロセスマネジメントの役割を紹介したいと思います。

1.校正から見たプロセスマネジメント

校正・校閲のプロセスマネジメントは、校正側だけで完結するものではありません。

校正のポジションから、成果物の品質を高める(維持できる)状態を、社内全体の工程を俯瞰して管理していきます。

実際は、事前段取りに注力することが多い役割です。時には、人との交渉も必要になってきます。

『人との交渉なんて苦手だ…』という方もいますが、「少しのコミュニケーション能力」と「一瞬の行動力」があれば誰だってできます。

何も一人でやる必要もなく、誰かの協力を得たり、巻き込んで行くなど手法は色々あります。

2.全工程を見据える

校正は、個人プレーと思われがちですが、実際はチームプレーが多く、大きな案件になると校正だけでなく、他職種との密な連携・コミュニケーションは欠かせません。

たとえば、
DTPオペレータ、コピーライター、デザイナー、編集者、進行管理などです。

社内の調整だけだと比較的容易ですが、場合によってはクライアントとの調整も必要になってきます。

全工程を見据えて、品質の向上(維持)と効率化を考えるのは困難なことですが、限られた予算と時間の中では必要とされることです。

この考えがなければ、今後仕事に追い詰められるばかりか、自分の周りの仕事は減少していくと思っていた方がいいかもしれません。

3.共通の目的を設定

プロセスマネジメントの仕事はストレスが溜まると思いきや、そうでもありません。
何かを創る(作る)上で、携わるメンバーのゴールは大抵同じです。

" いいものを作りたい"

この一点です。

人にとって『いいもの』の定義は違うかもしれませんが、共通の目的があれば、人との調整もさほど難しいことではありません。

4.出来る材料を探していく

当然、決断に躊躇することもあります。
最初から自分の中で、「難しいかも…」と決めつけていては何も上手くいかないです。

なかなか踏み出せない一歩を後押しするために、まずは出来る材料(方法、手段)を探していくことです。材料が、多ければ多いほど何かあったときのリカバリーがききます。

人と交渉する際にも、効率化や品質向上の材料を提示してあげれば、ほとんどの人が納得してくれます。そのために、色々な情報を知っておく必要があります。

5.情報収集


情報収集で大切なことが、競合分析です。他社の動向把握は必須です。また競合だけにとどまらず、常にアンテナをはって、色々なところからの情報収集も大切です。

特に自分の専門分野は、調べておくべきです。自分の会社や自分の見える範囲で仕事をしていても、いつか壁にぶつかることがあります。

また、仕事に不確定要素はつきものですから、上手く行かないことも多いです。
計画の根本の見直しや微調整も、常に起こりえる事態です。

その時の、立て直しの手段も常に想定して考えていく必要があります。

大抵は、取り越し苦労になりますが、その<考える>という行為が、後々生かされる場面がきっとやってきます。

6.これから

これからの時代、校正者は校正のスキルアップではなく、全体を見据えた効率化が必要になってきます。

出来上がったゲラの校正をするだけでなく、原稿出稿の段階での校正や、後工程の負荷軽減を考えたり、校正は意外と色々な場面でスキルを活かせます。

事前に間違いを減らしたり、起こりうるであろう間違いを想定しておき、後工程の負荷を軽減するというやり方は、効果的で主流になりつつある方法です。