
編集・進行・校正で役立つエクセル原稿を効率化する小ネタ
ここで紹介するものは、普段のお仕事で原稿をエクセルで支給される、もしくは原稿をエクセルで作るという方に向けての小ネタです。
業務を効率化するのに、高度な関数を覚える必要はありません。簡単な関数や演算子を覚えるだけで十分可能です。
簡単な関数や演算子でも、それらを組み合わせることでできることはたくさんあります。
重要なことは、基礎とその応用だけです。
ROW関数とは?
MicrosoftのホームページではROW関数について、
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=ROW() →数式が入力されている行の行番号を調べます
=ROW(C10) →指定したセル参照の行番号を調べます
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と記載されていますが、小難しい説明は抜きにしてとりあえずやってみましょう。誰でも簡単にできますので。
ROW関数の実例
1-1. 表の左側に連番が振られているものは、よく見ると思います。
このB列の番号(1~15)を、ROW関数を使って自動で表示させていきたいと思います。
1-2. その前に、B列に直接数字が入力されている場合を少し説明します。
No.4を削除したとき。
1-3. No.4はなくなり「No.3」から「No.5」に番号が飛んでしまいます。
1-4 そのため、また新しく手作業で番号を振り直す必要があります。
このように、セルに数字が直接入力されているものは、行を削除した場合、その都度連番を手作業で直していく必要があります。
場合によっては、番号を直し忘れるということも起こりえます。
1-5. ここで、ROW関数の出番です。「B3」のセルにROW関数「=ROW()」を入力します。
ROW関数は、そのセルが一番上のセルから数えて何番目の位置にいるか(=行番号)を教えてくれます。
1-6. そのままROW関数を入力するだけだと、B3のセルは上から数えて3行目なので、「3」と表示されてしまいます。
1-7. そこで、ROW関数に「上の2行は連番と関係がないこと」を教えてあげます。
つまり「-2」をROW関数の後ろに付け加えます。
1-8. すると、「1」と表示されます。
1-9. あとは、その数式をコピーするだけです。
1-10. では、1-2と同様に「No.4」を削除したいと思います。
1-11. 今度は、行を削除しても自動でROW関数が連番を振り直してくれます。
以上で終わりです。
非常に簡単にできます。しかも、連番が振られている表はたくさんあると思いますので、実用出来る機会も多いと思います。
おわりに
上記は「削除」の例でしたが、行の「移動」の場合でもこのROW関数はちゃんと機能してくれます。ROW関数は使用頻度が高いため、すぐにでも実践で使える非常に便利な関数です。
ROW関数は、行番号(上から数えての位置)を教えてくるものでしたが、列番号(横から数えての位置)を教えてくれるCOLUMN関数というものもあります。
Microsoftのホームページに詳しい説明がありますが、基本はROW関数と同じ考え方です。
【参考≫ COLUMN関数】