ミスと隣り合わせの校正・校閲[個人情報保護法と契約書の重要性]

ミスと隣り合わせの校正・校閲[個人情報保護法と契約書の重要性]

1:個人情報・個人情報保護法とは?

「個人情報」は、
『経済産業分野を対象とするガイドライン』では次のように定義されています。

生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。(※一部抜粋)

【出典:個人情報の保護に関する法律についての 経済産業分野を対象とするガイドライン

「個人に関する情報」とは以下のようなものです。

氏名、性別、生年月日等個人を識別する情報に限られず、個人の身体、財産、職種、肩書等の属性に関して、事実、判断、評価を表すすべての情報であり、評価情報、公刊物等によって公にされている情報や、映像、音声による情報も含まれ、暗号化等によって秘匿化されているかどうかを問わない。(※一部抜粋)

【出典:個人情報の保護に関する法律についての 経済産業分野を対象とするガイドライン

個人情報保護法をざっくり言うと、
個人を特定できうる情報は厳重に注意して取り扱い保管しましょう
ということです。

企業勤めの校正者なら、個人情報に関しては社内で定期的にレクチャーされていると思います。外部監査や内部監査も実施され、個人情報の取り扱いのルールも厳格に定められているはずです。


万一、個人情報が漏洩してしまったら……。
これは、ニュースで目にしたことがある方も多いはずです。

企業のコンポライアンスが疑われるだけでなく、情報を漏洩された方々への謝罪・補償、場合によっては訴訟問題などにも発展する恐れがあります。被害拡大阻止への対応も早急に行わなければいけません。

個人情報の漏洩事故は企業の信用の失墜につながるばかりか、上場企業なら株価への影響も懸念され投資家への損害をもたらすこともあります。

罰則規定も設けられており違反者には、
「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」の刑事罰も課せられます。

2:常にミスと隣り合わせの校正・校閲

企業に所属する校正者は、個人情報の取り扱いに関しては厳重にマニュアル化されているはずです。

例えば、
個人情報を含む原稿やゲラは鍵付きのロッカーに保管したり、データの受け渡し方法や原稿やゲラの処分方法なども厳格に決められていたりします。

では、フリーランスの方や在宅校正者の方はどうでしょうか。
ご自身で、個人情報を適正に管理されていますか?

校正・校閲の仕事を請負う際に、個人情報を受け取ることは多いです。氏名、顔写真、会社名、肩書、メールアドレスなど、個人を特定しうる情報が載っているものは個人情報になります。

社内報でしたら、ほぼ100%個人情報の対象物件になります。


また、フリーランスや在宅校正者の方は、企業から仕事を請負う際に契約書を交わしているはずです。契約書が難しいからといって、さらっと読み流してハンコを押していないでしょうか。

契約書には、万一のミスの際の取り決めも明記されています。
個人情報関連のことも記載されています。

今一度契約書を見直してみて、漏洩の際に自分に不利な契約になっていないか確認しておきましょう。個人情報の漏洩は被害範囲が想定以上になることも多いです。もしかしたら、漏洩に関わる損害はすべて自分に責任を負わされる契約になっているかもしれません。

その場合、万一損害があれば無限責任に陥る可能性もあります。
(※実際は一方的に不利な契約はそうならない可能性が高いですが)

業務委託基本契約書について

一般社団法人日本編集制作協会(AJEC)のサイトで、業務委託基本契約書のヒナ型が無料でダウンロードできます。著作権譲渡に関する契約書が4種類紹介されています。

個人情報保護法と契約書
【出典:一般社団法人日本編集制作協会_業務委託基本契約書】

 一般社団法人日本編集制作協会
 >「業務委託基本契約書」ヒナ型ダウンロードページ

3:「個人情報保護法ハンドブックで学ぶ

校正者であれば、紙・Web・動画にかかわらず、一度は個人情報に触れる機会があります。

社内でルール決めされているなら、それを理解し順守する必要があります。

フリーランスや在宅校正者の方は、個人情報が記載されている原稿やゲラ、メールやデータなどに対して管理の仕方や処分方法をルール決めしておくとよいです。個人情報の取り扱いをきちんと明示できておくと、自分自身の信用の証明にもなります。

企業側もリスクを負いたくないので、そういう方へは優先的に仕事の依頼がくるはずです。

個人情報保護法は国で定められた法律です。
よく知らないという方は「個人情報保護法ハンドブック」を一読してみることをおすすめします。全24ページとコンパクトにまとめられているので便利です。

個人情報保護法ハンドブック
    
【ハンドブックの目次】
 1.個人情報保護法
  (1)個人情報保護法
  (2)個人情報保護法の改正
  (3)「すべての事業者」って?
 2.個人情報
  「個人情報」とは
  「個人識別符号」とは
  「個人情報データベース等」、「個人データ」、
  「 保有個人データ」とは
 3.守るべき4つの基本ルール
   3-1 個人情報の取得・利用
  「要配慮個人情報」とは
   3-2 個人データの安全管理措置
  (1)安全管理の方法について
  (2)小規模事業者に対する特例について
   3-3 個人データの第三者提供
  「オプトアウト」とは
   3-4 保有個人データの開示請求
 4.匿名加工情報
  「匿名加工情報」とは
 5.認定個人情報保護団体
 6.適用除外
 7.個人データの漏えい等
 8.罰則
 9.個人情報保護委員会
  (1)個人情報保護委員会の監視・監督権限
  (2)個人情報保護法相談ダイヤル
 > 個人情報保護法ハンドブック(PDF版)

個人情報保護法相談ダイヤル

個人情報保護法について、もっと詳しく知りたい方

 個人情報保護法と契約書
 > 個人情報保護委員会