実践で役立つ校正・校閲のポイント解説[次号予告編]

実践で役立つ校正・校閲のポイント解説[次号予告編]

校正・校閲のチェックポイントは、企業や媒体、校正者によって変わってきます。ただ、確認するポイントが、ある程度決まってくるページもあります。

人によって、目の付け所や校正のやり方は多少違ってくるので、必ずしも正解は一つではないですが、過程は違っていても結果的には同じとなることも多いです。

そこで、校正者は「どこに気を付けて校正をしているのか?」を解説してみたいと思います。

1:校正のチェックポイント[次号予告]

次の情報は「次号予告」です。

・定期刊行の出版物なら大抵は、巻末付近のどこかに掲載されています。
 
校正のチェックポイント
【出典: 宝島社 InRed(インレッド)3月号_P.44(一部改変)】

次号予告に対しての校正のやり方

いきなり『素読みから入る』というのは避けたほうがいいです。まずは、体裁面やお決まりのチェック項目から確認していきます。その後に素読みに入ります。

素読みから先に入ると、文章以外の間違い(体裁など)があったときに、そこに気を取られてしまい集中力が削がれるからです。そのため、素読みは後回しにします。

2:校正のチェックポイント[目の付け所とやり方]

校正のチェックポイント


1.人名の確認

校正のチェックポイント
人名は、公式のプロフィールページなどで漢字が正しいかを調べます。ネット検索で上位表示されていることや検索のヒット数が多いからといって、その情報が正しいとは限りません。確認元は、公式サイトなど信頼のおけるものでチェックします。

2.QRコードの読み込みチェック

校正のチェックポイント
QRコードは、どの媒体問わず多く見られるものです。複数のQRコードが入ることも珍しくなく、入れ間違いもよくあります。小さすぎたり適度な余白が周りになかったりすると読み込めない場合があります。また、2つのQRコードが近くにあると、互いが干渉して読み込めないこともあります。昔と違い、今の校正作業ではスマホもが必要となってくることもあります。

3.リンクチェック

校正のチェックポイント
リンクチェックでは、ホームページやSNSのURLを確認します。リンク項目が多いなら、ゲラのPDFをもらい、それで検索したほうが早いです。リンク切れはソフトで見つけることができますが、リンク先が正しい内容の箇所に飛んでいるかは人の目での確認が必要です。

4.次号の掲載内容が正しいかの確認

校正のチェックポイント
この部分は、人によって校正のやり方がわかれるかもしれません。

1.
ここに入っている文章を正として考えるのか?
  → その場合は素読みのみ
2.次号の掲載内容を確認できる材料を用意してもらうのか?

基本はになります。次号の情報を確認できる原稿などで照合します。

5.体裁の確認(ファント・色・バランスなど)

校正のチェックポイント
・見出し系の文字は赤色になっていることがわかります。
 文字色はちゃんと区別されているので問題ありません。
・フォントの一部は明朝系ですが、それ以外はゴシック系で統一されています。
・級数や太字の設定も違和感のあるものは特にありません。
・左の段と右の段で、高さ(位置)も揃っています。
・文も左ソロエで統一されています。
・不自然なアキもありません。

左右の段の高さや文頭文末の揃えは、定規をあてて確認します。目視だと揃っているように見えても、定規をあててみると1~2mmズレていることがあります。

レイアウトされる要素によって、目の錯覚で揃っているように見えたり、逆にズレて見えたりすることがよくあります。

そして、最後に素読みに入ります。

誤字脱字、適切な用字用語の使用、表記統一などです。素読みの範囲は、各媒体によって違ってきます。どこまで素読みで確認するかは、担当者と事前に決めておく必要があります。

無限に予算と時間があるわけではないため、できる範囲は限られてきます。良かれと思って何でもやっていると、いずれ自分で自分の首を絞めることになりかねません。

校正・校閲では、作業項目の明確な線引きは難しいところですが、自分なりの基準を持っておかないとズルズルと言われたままに流されていくことになります。

タイトルの「NEXT ISSUE」は簡単な英単語ですが、辞書でのチェックを忘れずにしましょう。簡単な単語ほどスペルミスが多いです。

『多分あっているだろう』『こんな簡単なスペルを間違っているはずがないだろう』という思い込みから、誰にも気づかれずに間違いがスルーされることもあります。

おわりに

実際には、このような内容の校正は前述した校正項目をすべてやる必要はありません。文章を読めばわかると思いますが、定型文だとわかります。

ということは、過去号にも同じ文章が掲載されているはずです。
定期物件では過去号からの流用ということがよくあります。そのため、過去号を入手して、それと照合するほうが効率はいいです。

校正を依頼されたら、そのまますぐに校正作業に入るということではなく、内容をサラっと見て、過去号などから参考にできるような部分があるなら、ちゃんと手配してもらいましょう。