
プロジェクトに不確定要素はつきもの
社内に自分しかその仕事をできないという人は、意外と多いかもしれません。自分の職種の先輩や後輩も存在せず、自分以外に誰も同じ職種の人がいない人です。
そういう立場の人は、責任が重く孤独です。相談できる相手も限られてきます。何事にも先陣を切って自分がやるしかありません。
ある意味、気楽だと言えますが、トラブルがあると全責任が自分に降りかかってきます。
社内・社外の関与者が多いとどこかに歪みが出てくるものです。
プロジェクトが進むにつれて、外部パートナーの言うことが二転三転するという経験は何度かあります。
初回の打ち合わせで決定していることを守らないどころか、約束していた時間にも来てくれない…。しかも、関与者が多いため期限を延ばせない…。
仕事に、不確定要素はつきもので、予期せぬ事態はいつも起こります。
思考停止からのフレームワーク
ビジネスにおいて、やることが多すぎて何も手につかない…という「思考停止」だけは絶対に避けなければいけません。
思考停止にならないために、常に自分なりのフレームワークを持っておくべきです。
書店のビジネス書コーナーに行けば、フレームワークに関する本はたくさん並んでいます。数えあげれキリがなく、新しいものも随時生まれて来ています。ざっと数えても、フレームワークと言われるものは、100以上あります。正直、どれがいいかを選ぶフレームワークが欲しいくらいです。
ですので、常に最新のものを取り入れるというよりは、自分に合ったものを実践するか、それぞれのフレームワークから良いとこだけを切り取って、自分が納得のいくものを取り入れるのが望ましいです。
フレームワークを用いれば、
自分のモヤモヤした頭の中を整理でき、
思考に問題解決への方向性を持たせることができ、
行動力が生まれます。
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自作のフレームワークで対応
例えば、大きな仕事を任されたときや、関与者が多いときなどは、とりあえず以下のように分類します。
(1)自分一人で出来ること
(2)自分一人では出来ないこと
(誰かの力を借りれば出来ること)
(3)自分の力ではどうしようもないこと
(クライアントの意向、会社の方針、社会情勢、屋外でのイベントなら天候など)
(1)~(3)の詳細
(1)は、まず、タスク(やるべきこと)を付箋に書き出していきます。次に、優先度の高いものから順に並び直します。それから、タスクを一つずつ潰していきます。焦って、あれもこれも手を出すとドツボにはまるだけです。
⇒この作業により、モヤモヤしていたものがはっきりと見えてくるようになります。つまり、頭の中が「見える化」できるということです。
(2)は、誰に協力を仰げば最適かを考え、その人のスケジュールを押さえることから始めます。
(3)は、動向を見つつ、思わぬ方向に転んでもいいように代替案を立てておきます。
自作のフレームワークで注意すること
最初から細かく分類しすぎると逆に混乱するだけなので避けましょう。3つぐらいに分けて徐々に細分化していくほうが賢明です。
また、自分が納得する項目分けをすることです。人によって納得のいく項目設定は違います。納得感がなければ、途中で挫折してしまう可能性は非常に高いです。
カテゴライズから本質へ
前述した付箋に書き出して行くというのは、ワークショップなどでよくやります。実際に経験された方も多いと思います。
ざっくり言うと、自分の頭に浮かんだことをいくつもの付箋に書き出していきます。それらを、カテゴライズし、それまで見えなかった問題の本質へとたどり着くというものです。
付箋に書き出すのが、面倒だという人もいますが、頭の中だけで考えていても、同じところをグルグル回るばかりで時間を無駄にするだけです。
何も進展のないまま、時間が経てば、ネガティブな思考が滲み出してくるのでオススメしません。
「相性」と「納得感」
既存のフレームワーク、独自のフレームワークと色々ありますが、使い続けていくことで自分の中に定着していきます。
何かに迷ったら、フレームワークを活用することで、ぼんやりとした不安も少なくなります。
また、付箋や紙に残すことで、後からの振り返りが容易にできます。
「ここをもうちょっと詰めといた方が良かった」
「今度はここを改善しよう」などです。
誰かに相談するときも、それを見せれば一目で分かるので話が早いです。さらに、自分の思考のクセも分かり、次の改善点が見えてきます。
フレームワークは、反復すれば誰でも自然と身につくものです。
使うフレームワークとの相性もありますので、一つ駄目だったからといって、全てを投げ出すのは非常にもったいないです。
自分に合うフレームワークが無ければ、色々なフレームワークからいいとこ取りするのがオススメです。
「相性」と「納得感」、この2つを大事にフレームワークを活用し「思考停止」に陥らないようにしましょう。