校正のチェックリスト

校正・校閲のチェックリスト[外注依頼・仕事のお願い・校正手順の確認に]

校正・校閲の仕事を社外の校正会社や社内の校正部署へ依頼するときに使うチェックリストを作ってみました。ご自身で校正する際のチェックポイントとしても使えると思います。

確認項目は、各企業や媒体によって様々だと思いますので基本的な項目を集めた骨組みだけになります。

チェックリストをお持ちでない方は、ここから必要な項目だけ抜き出して自分に適したチェックリストを作成してみてください。

1:基本事項の確認(納期・スケジュールなど)

 予算
 納期
 校正回数
 校正依頼先のスケジュールの押さえ


【補足】

依頼物件を自分で内校したら、何日(何時間)ぐらいで終えられるかを想定しておくと大よその校正時間が算出できます。そこから、納期も把握できます。また「時間×単価」で予算も算出しやすくなります。

2:校正・校閲に必要な材料の準備

 原稿
※原稿が複数ある場合は、日付けや番号などを記入し原稿の時系列を明確にしておきます。原稿に色付けなどして区別しておくとわかりやすいです。
 校正用のゲラ
 前回の印刷物(※正誤表があれば忘れずに)
※流用箇所や体裁などを校正時に参考にするため。
 画像の原稿(コンタクトシート)
 テキスト原稿
 その他別紙類
 表記ルール(=文言統一表)
 PDF
※校閲時にPDFがあると、文字検索・表記ゆれ検索が容易にできるので要求されることが多いです。
 その他(台割など)


【補足】

1.依頼物件に過去発生したクレームがあれば、再発防止のため書面化して伝えます。カタログなどは、正誤表が添付されている場合があるので忘れず手配します。
2.余力があれば、原稿に一通り目を通しておきます。これにより、原稿の添付モレや注意事項などにも気づくことができます。

3:作業内容の確認

 基本的作業の確認(校正と校閲はわけて考える)
  1.校正のみ
  ※原稿との突き合わせ、赤字照合、めくり合わせ(=パタパタ)
  2.校正+部分的な校閲
  ※部分的とは、赤字の入った文の前後の整合性確認や、文が差し変わったところだけ校閲するなど。
  3.校正+全体を通しての校閲


 校閲作業

1.校閲のレベル(どこまで見るか?)
・誤字脱字
・文章表現(適切な言い回し・文体など)
・表記ゆれ(表記の不揃い)
 → 表記ルールがあれば、正しい表記が使用されているかの確認
・ファクトチェック(事実関係の確認)
 → 固有名詞・地名・人名・電話番号・住所など
・書体、級数、色、ページ周り、ルビ位置などの体裁面の確認
・レイアウトのフォーマット確認
 → 版面のサイズ、書体や級数、行間、画像のサイズ、図面の位置、色指定などのレギュレーション確認
・画像や図表と、文章との整合性の確認
・その他


2.表記ゆれの検索範囲
表記ルールがない校正物件は、どの範囲で表記を統一するのかあらかじめ決めておく必要があります。
・「全ページ」
・「章単位」
・「カテゴリー単位」
・「見開き単位」
・「ページ単位」
・「記事単位」 など
※検索範囲によって時間もかかり、その分予算も膨らむので注意しましょう。


 間違えが起こりやすい箇所
例えば、
「表組のフォーマットを変更しているので重点的に見てほしい」
「この部分は、手入力(棒打ち)しているので打ち間違えが多いかもしれない」 など


 校正時のチェックの方法
校正した箇所に対して
・何らかのチェックが必要か?(マーカーやダーマトグラフ、鉛筆のレ点など)
・マーカーやダーマトグラフなら、色指定があるか?

4:校正をしなくてよい項目

これは、後工程で一気に校正したほうが効率がよい項目です。特に、本文の内容が決まらないと作成できないページになります。

 目次
 扉
 柱
 誘導ノンブル(=ページジャンプ、飛ばしノンブル)
 巻頭・巻末の索引(INDEX)
※索引の校正は、時間がかかるので別途作業日を設けるほうがよいです 。

その他、校正しなくてもよい箇所
例えば、
「金額やコピーが後で変更される可能性があるので、その部分は校正しなくてよい」
「今回、級数やフォントを変えたので改行位置が変わっているが指摘しなくてよい」 など


【補足】

1.画像に関しての指示(明るく、シャープに、赤みトルなど)が入っていれば、校正ゲラでは確認できないため見なくてよいと伝えておきます。
2.塗り足しは、校正者によって見る見ないの基準が曖昧なため、誰が確認するのかを明確にしておきます。

5:ダブルチェックをしてほしい項目

万一間違っていた場合に、クレーム範囲が大きくなりうる重要箇所です。

 価格
 品番
 商品情報
 社名、部署名、役職名
 人名
 郵便番号、住所
 HPアドレス、メールアドレス
 電話番号、FAX番号
など

6:その他、チェックしてもらいたい項目

 ダミーの箇所があったら指摘してもらいたい
 URLのリンク先が正しいかPCで確認してほしい
 QRコードをスマホで読み込み確認してほしい
 税込価格の赤字が入っていたら、電卓で計算確認してほしい
 英単語のスペルチェックをしてもらいたい
 その他
-- 西暦と和暦の対応確認「ex. 1960年(昭和35年)」
-- 改訂の場合、前号の新商品に付いている「NEW」や「新商品」のマークをトル など 

7:イレギュラー時の対処方法

校正作業時に起こった重要な疑問、不明点が多い、原稿が不足しているときなどの対処方法。

 一旦、校正ゲラに記入して申し送りするだけでOK
 メールで報告
 至急電話で知らせてほしい

おわりに

校正・校閲のチェック項目は、媒体によってかなりばらつきが出てくると思います。

そのため、まずは基本的な骨組みとなるようなチェックリストを作成しておき、校正を依頼する都度、チェック項目を付け足していくようにすれば作成もラクです。

複雑なチェックリストやチェック項目が多すぎると、チェックリストをチェックするだけでかなりの負担になってきます。管理も大変になります。

そういう状況では、徐々にチェックリストの運用が形骸化していき、いずれは誰も使用しないようになってきます。

まずは、シンプルで運用・管理しやすいものを作成することが大切です。


また、「3」~「6」の作業内容の擦り合わせはしっかりと確認しておきましょう。作業の認識が違っていると、余計な時間がかかるばかりか、その分の費用がムダになってしまいます。


【関連記事】
 > 校正の業務マニュアルの効果と作成基準[具体例をあげて説明]