AI校正ツール『Shodo』検証してみました[無料でできる日本語の文章チェック]

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無料で使えるAI校正ツール・エディター『Shodo(ショドー)

AI文章校正ツール 『Shodo』のログイン不要の無料版の校正精度を試してみました。

精度の検証にあたっては、他の無料ツールと同様の条件で行っています。
他の無料ツールの比較については次の記事をご覧ください。

※2024年5月1日現在でも素読みの際に部分的にShodoを使用しています。現時点では、Shodoがもっとも使える無料の校正ツールと実感しています。ときには有料版の校正支援ツールを超えるぐらいの精度なのでぜひ皆さんも業務効率化に向けてお試しください。

1. Shodoの検証内容

次の校正内容をテストしています。

1. 誤字・脱字・衍字(えんじ)
2. 助詞(てにをは等)
3. 文章内容の理解

※衍字 … 語句の中に間違って入った不要の文字

使用したテキスト(※文に繋がりは持たせていません)

こんにちわ。
ぼくの果物は、蜜柑です。
今朝も蜜柑、を食べられましたv。
明日は、京都を行きます。
ありがとうございす。

  

間違い箇所

こんにち
ぼくの果物は、蜜柑です。
今朝も蜜柑を食べられましたv
明日は、京都行きます。
ありがとうございす

<間違い箇所の詳細>

1.誤)こんにち
  正)こんにち

2.誤)ぼくの果物は、蜜柑です。
  正)ぼくの好きな果物は、蜜柑です。(※『好きな』は一例)

3.誤)今朝も蜜柑を食べられましたv
  正)今朝も蜜柑を食べました

4.誤)明日は、京都行きます。
  正)明日は、京都行きます。

5.誤)ありがとうござい
  正)ありがとうございます

※3に関しては、あえて一か所に間違いを集中させています。実際の制作でも、集中力の低下や疲労などにより間違いが同じ箇所に集中することがあるからです。

2. Shodoの使い方と校正結果

使い方

1. 次のリンクからShodoのTOPページへと進みます。
 > Shodo(ショド―)

AI文章校正ツール
※TOPページ下部に記載の注意事項をご覧になってから検証してください。

2. テキストを入力し【AIに文章を校正してもらう】をクリックすると、数秒後に校正結果が表示されます。

AI文章校正ツール

校正結果

校正チェック後の画面です。

文章内におかしな箇所があると画面下に次のように表示されます。
× 改善点が見つかりました(修正してもう一度校正しましょう

AI文章校正ツール

[画面内の説明]
文章内のおかしいと思われる箇所には、アンダーラインが表示されます。
各行の左側の丸印にカーソルをあてると、行内の指摘理由がすべて表示されます。指摘理由を個別に見たい場合は、アンダーラインの引かれている箇所にカーソルをあてます。

以降、Shodoが指摘した箇所を見ていきたいと思います。

3. 校正結果の確認

 1行目

AI文章校正ツール

・表現の改善
 こんにちわ→こんにちは

AI文章校正ツール

この誤りは、他の多くの無料ツールでも指摘してくれます。ちなみにWordでは、強制的に「わ」から「は」へ変換されます。

 2行目

AI文章校正ツール

・常用漢字外の「柑」が使われています

AI文章校正ツール

常用漢字外については、他の無料の校正ツールでも見つけることが可能です。

3行目

AI文章校正ツール

常用漢字外の「柑」が使われています
不要な読点かもしれません
 「、を」→[を]
タイポかもしれません

※タイポ … typographical error のこと。タイプミスや誤変換という意味で使われます。

AI文章校正ツール

(※指摘理由の順番は、出現順ではなくその反対で表示されます。対応関係をわかりやすくするため番号を振っています)

この箇所には間違いが集中しているため、校正ツールで個別に間違いを見つけることが困難です。ただ、Shodoでは、 を指摘しています。誤り検出率の高さがわかります。

 4行目

AI文章校正ツール

・指摘なし

AI文章校正ツール

ここは文の内容を理解していないと誤りを指摘できないので、無料ツールで見つけるのは非常に難しい部分です。ここに関しては、有料のツールでも難しいと思います。

 5行目

AI文章校正ツール

・口語的すぎるか不自然です
  「す」→[ます]

AI文章校正ツール

この間違いは、Wordの文章校正でも見つけることができます。ただ、Shodoのほうが「口語的すぎるか不自然です」と的確な理由を教えてくれます。

 結果の比較

AI文章校正ツール

結果だけ見ても、いまいちピンとこない方も多いと思います。中には「こんなもんか」と思う方もいるかもしれません。

次に示す他の校正ツールの検証結果を見てもらえると、どれだけShodoが優れているかわかると思います。ほとんどのツールが、「こんにちわ」と「蜜柑」に対してしか指摘できていません。

校正結果のまとめ(※2022年2月1日現在のテスト結果です)

No.ツール名指摘箇所1指摘箇所2備考
1so-zou.jpこんにち表外漢字「こんにち」への言い換え表示あり
2PRUVこんにち表外漢字
(※柑のみ)
「こんにち」への言い換え表示あり
3Konisimple Toolsこんにち表外漢字「こんにち」への言い換え表示あり
4value pressこんにち表外漢字
5Ennoこんにち
6日本語校正サポート 不明
7タロットプロット不明
8日本語文章の校正こんにち表外漢字

※ツールによっては、校正の指摘範囲をカスタマイズできるものもありますが、すべてカスタマイズなしの状態で確認しています。

あくまで検証用の文だけからの判断です。ツールの中には、校正設定をカスタマイズできるものもあります。それ次第では精度が変わってくるかもしれません。また各ツールによって強みが違います。状況によっては、異なる結果になることもあります。

Shodoの使用感

使用していて少し面倒だなと感じた点は、誤り箇所や指摘理由が一覧表示されないことです。一つ一つカーソルを当てて確認していくのはちょっと手間かもしれません。

PRUVやEnnoといった校正ツールは、指摘結果が一覧で表示されます。他の有料の校正ツールでも一覧表示されるので、それに慣れていると使用に少しストレスを感じるかもしれません。

4. 校正ツールの適切な使い方

Shodoに限らず、有料無料の校正ツール全般にいえることですが、校正ツールはあくまで「校正支援」という位置づけです。現段階で、100%間違いを指摘してくれるソフトやツールは存在しません。

優秀な校正ツールであっても、文章の構造や内容によって間違いの検出精度が変わってきます。

たとえば、

「頭が堅い人だ」という文で、
『堅いでなく固いでは?』と指摘してくれても、
「堅い頭の人だ」と語順を入れ替えれば、何も指摘してくれないケースがあります。

校正ツールの有効な使い方は、ツールが得意とする部分を担ってもらうことです。それ以外は人の目で確認するのが、現状ではベストな校正方法といえます。

使いどころ次第で、その効果を十分に実感できる人もいれば、役に立たないと感じる人もでてきます。

校正ツールでできること・できないことをあらかじめ知って使用するのが最適な使い方です。

ツールが得意とする領域は次のような部分です。

  • 常用漢字外の検索(蜜柑を指摘したように)
  • 半角と全角の区別
  • 余分なスペースの削除
  • 一文の長さ
  • 「が」や「の」の連続
  • 文体の統一
  • 表記ゆれチェック  etc.

5. Shodoでできること ~サンプルで試す~

Shodoついて、他にどんな校正チェックに強みがあるか知りたい方には、サンプル文が用意されています。サンプルを試せば、解説ページを読まなくても簡単に理解できます。
> Shodo(ショド―)

1. TOPページ下の【サンプルの文を入力する】をクリックします。画面にサンプル文が表示されます。あとは【AIに文章を校正してもらう】を押すだけです。

AI文章校正ツール

2. サンプルは6種類あります。Shodoでできることが網羅されています。

AI文章校正ツール

他にも公式サイトのブログから詳細情報を知ることができます。
> Shodo_ブログ

おわりに

現段階(2024年4月30日時点)では、登録なしで無料で使用できる校正ツールとしては、Shodoがかなりリードしているといった印象です。

有料版になると「校正ルール」や「表記ゆれ」の機能が利用できるようです。少し使い込んでみたいので、機会があればそれらについてもレビューしたいと思います。

> Shodo(ショドー):無料で使えるAI校正ツール・エディター
> Shodo(ショド―):公式サイト