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未経験可の校正の求人に応募したあとは?[仕事に就く前に見ておきたいテキスト]
校正というと、専門性が高く難しそうなイメージを持つかもしれませんが、未経験者でも対応可能な部分は意外と多くあります。もちろん、言語力や読解力が高いに越したことはありませんが、それらが必須というわけではなく、ゼロから校正の求人に応募することは可能です。
どんな仕事でもそうですが、最初は未経験者でもできる簡単な作業からスタートし、経験を積んでいく中で徐々に難しい仕事や新しい領域を任されるのが一般的な流れです。これは校正の仕事においても同様です。
東京や大阪などの都市部では、時期やタイミングによって異なりますが、未経験可の求人は比較的見つけやすいです。繁忙期が近づくと、特にそうした求人が増える傾向にあります。
以下の2つの大手派遣会社のサイトでは、全国の求人情報が網羅されています。ご自身がお住いの地域で、未経験でも応募可能な求人があるかどうか確認できます。
※派遣会社には、派遣社員の求人だけでなく、アルバイトやパート、正社員などの求人もあります。
1. 未経験者に役立つ校正を学べるテキスト
就業先にしっかりとした研修体制があったとしても、事前に基本的な知識を少しでも身につけておくと、教えてもらう際の飲み込みの速さが違ってきます。何も知らないまっさらの状態からスタートするのと比べると、習得スピードに大きな差が出てきます。
ここで、「何から学べばいいのかわからない」と思う方も多いと思います。企業によって校正の手順や方法に違いはあるものの、共通して必要となる基本的な知識は変わりません。たとえば、赤字の入れ方やよくある間違いなどです。この基本を押さえておけば、どの職場でも応用が利きます。
「事前に何か勉強できることはないかな」と考えている方には、以下のテキストが役に立ちます。
① 校正練習帳[タテ組編](64頁:500円/税抜)
② 校正練習帳[ヨコ組編](64頁:500円/税抜)
③ 校正記号の使い方(40頁:500円/税抜)
2. 校正のテキスト:それぞれの特徴と内容
それぞれのテキスト特徴と内容について紹介していきます。
校正練習帳の「タテ組編」と「ヨコ組編」の2冊は、読んで覚え、さらに書いて身につけるという実践形式なものです。練習問題も掲載されているので、文章校正でどんな誤りがあるかも知ることができます。
①『校正練習帳[タテ組編]』の内容
■ タテ書き校正記号の解説
■ 練習問題と入朱例
【出典:日本エディタースクール出版部_校正練習帳(1)】
②『校正練習帳[ヨコ組編]』の内容
■ ヨコ書き校正記号の解説
■ 練習問題と入朱例
【出典:日本エディタースクール出版部_校正練習帳(2)】
「タテ組編」と「ヨコ組編」は、縦書きと横書きの違いだけで8割がた内容は同じです。事前の学習には、どちらか一冊で大丈夫です。
もし仕事で携わる媒体が決まっている場合は、それに合わせて選ぶとよいでしょう。わからない場合は「ヨコ組編」を選択しておきましょう。
③『校正記号の使い方』の内容
「校正記号の使い方」は参考書として手元に置いておく用です。
このテキストは、校正記号に関することだけでなく、印刷や編集に関する基本的な情報も幅広くまとめられています。読んで学ぶというより、わからないことが出てきたときに調べるといった感じで辞書のような使い方をするのがおすすめです。
■ 主な校正記号
■ 縦組校正の記入例
■ 横組校正の記入例
【出典:日本エディタースクール出版部_校正記号の使い方】
「校正記号の使い方」は、実務をしながら参考にする場面も多く、長く役立つ一冊です。
「タテ組編」や「ヨコ組編」のテキストが不要という方でも、このテキストだけは持っておくことをおすすめします。定期的な業務の振り返りにも使うことができ、知識の定着にも役に立ちます。
将来的に校正の仕事を続けていきたいと考えている方は、持っておいて損はないテキストです。価格も500円(税抜)で、内容を考えるとコスパはかなり良いです。
2. 校正のテキス:最適な選び方
<テキストの最適な選び方>
1. 就業先に研修体制がある
→ 特にテキストはなくてもよい
2. 扱う媒体がわかっている
→ それに合わせて「タテ組編」か「ヨコ組編」のどちらかを選択
3. 扱う媒体がわからない
→「ヨコ組編」
4. 新聞社
→「タテ組編」
5. カタログ・広告・パンフレット
→「ヨコ組編」
6. Webコンテンツ
→「ヨコ組編」
7. 校正をずっと続けたい
→「校正記号の使い方」
<記事内で紹介したテキスト>
①校正練習帳[タテ組編](64頁:500円/税抜)
> エディタースクール出版部で詳細を見る
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②校正練習帳[ヨコ組編](64頁:500円/税抜)
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③校正記号の使い方(40頁:500円/税抜)
> エディタースクール出版部で詳細を見る
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おわりに
事前にある程度の知識を得てから教えてもらうのと、何も知らない状態で教えてもらうのとでは、理解度や吸収力に大きな差が出てきます。あらかじめ基本を押さえておけば、教わる側にとっても教える側にとってもスムーズに進められるメリットもあります。
この記事で紹介している3つのテキストは、校正の仕事に就きたいと考えている方にとって価値のある情報が詰まったものです。未経験者からステップアップしていくための知識を得られるだけでなく、実務を続けていくにあたって有益なテキストです。