校正の素読み(すよみ)とは?

素読み(すよみ)とは?

1:素読みの意味・辞書での定義

素読みとは、ゲラだけを読み、文章の間違いを見つけることをいいます。

「素」の漢字が付くことからわかるように、素の状態=そのままの状態=原稿も何もないゲラ刷りだけの状態で文章を読むということです。


辞書では次のように定義されています。


小学館_デジタル大辞泉

1.書物に書かれた意味・内容を考えずに音読すること。
2.原稿と引き合わせずに、ゲラ刷りだけを読んで校正すること。

ダヴィッド社_編集校正小辞典
・原稿から離れて校正刷を読みながら、誤りを発見、訂正をする校正方法。


平たく言えば、校正用のゲラだけを渡されて、
「これを読んでおかしな箇所を見つけてください」
と言われる感じです。


依頼する側に立てば、
「素読みお願いします」というように使います。
もしくは、
「文章を読んでおかしな箇所があれば指摘してください」と言っても同じことです。

素読みは、何か特殊な作業のことを指しているわけではありません。

2:素読みで必要なもの・範囲

素読みで必要なもの

素読みは、辞書の定義でもあるように基本は校正ゲラのみでするものです。なので、素読みをするときに必要なものは校正ゲラだけになります。

ですが、文章を読んでいくうえで不明な点があれば、辞書で調べたり原稿・規定書・表記ルール・別紙資料などで確認したりすることも多いです。

結果的に、校正ゲラだけでなく原稿や規定書に頼ることもありますが、前提としては校正ゲラだけになります。



素読みの範囲

素読みの定義は同じでも、素読みでどこまで確認するか(素読みの範囲)は環境によって変わってきます。

これは素読みだけではありませんが、依頼者の意向や作業方針に左右されます。校正者だけで判断できるものではありません。

・校正ゲラだけを読んでわかる間違いやおかしな点だけ指摘すればいいのか?
 (誤字脱字、文章の言い回し、表記ゆれだけ etc.)

・固有名詞や専門用語などがあれば、それらが正しいか別の資料を使って調べる必要があるのか?

その他、様々な状況で素読みの範囲は変わってきます。そのため、依頼する側と依頼される側で作業内容を詰めておくことが大切です。

3:「素読み」の使用は環境次第で

どこの会社にもハウスルールはあり特殊な用語が存在します。

中でも、校正の仕事は作業が属人化されやすいので、使用される用語も特定の環境に依存した使われ方をすることが多いです。時代にそぐわない用語が使用されていることもあります。

「素読み」もその一つで、辞書での定義では『校正ゲラだけを読む』ですが、今では、紙に出力された校正ゲラでなく、パソコンやタブレットなどのディスプレイ上で文章の確認をすることも多いです。


現在の校正は、紙から離れたやり方も広がっています。
そのため、素読みは、
校正ゲラだけを読んでというよりも、
文章だけを読んでと言い換えたほうが適切かもしれません。