校正・校閲の仕事を外注(業務委託)するときの依頼ポイント

校正・校閲の仕事を外注(業務委託)するときの依頼ポイント

仕事に追われていると、注意力が散漫になり集中力も長続きしません。散漫な状態で校正しても、ただただワークタイムを無駄にするだけです。見落としのリスクも高くなります。

校正するには集中力が命ですので、何としてもそのような状況を避けなければいけません。特に、繁忙期など、対応しきれないほどの業務量でオーバーフローしそうなときは致命的です。

そんなときは迷わず、外部の校正専門の会社に依頼することをおすすめします。校正の仕事は専門の校正会社に任せておけば、安心して他の仕事に取り組むことができます。

校正機能が社内にない場合でも、外部発注する際のポイント押さえておけばスムーズに手配できます。

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外部発注するときのポイント

1:外注(業務委託)するときの大前提の心得

1-1.繁忙期を意識して、できるだけ早くスケジュールを押さえる

どこの校正会社も繁忙期は同じような時期です。そのようなタイミングで仕事を依頼しても、仕事を引き受けてくれるとは限りません。突発的な案件などは、校正を断られた際の代替先(校正先)や予備日を事前に考えておきましょう。

ある意味早いもの勝ちです。繁忙期がわかっているなら、早めに依頼しておくことをおすすめします。

1-2.Web校正の依頼は、校正量の基準を明確にする

Webの1ページと紙の1ページは情報量が違います。紙媒体は想像しやすいですが、Webだと1ページといっても長いものも短いものもあるので、基準が不明確です。

紙媒体の校正同様、Webの校正も、紙に出力して校正している方も多いです。そのため、出力すると想定してゲラの枚数を伝えると納期などに誤差が生じなくてすみます。

例えば、『A4で出力すると50ページぐらい』と依頼時に伝えます。

1-3.依頼する物件を、自分が校正すれば、何日(何時間)ぐらいで終えられるかを想定しておく

これにより、大まかな校正時間を把握できるので、そこから予算を算出しやすくなります。
「時間×単価」の場合だと、概算で見積もりもできます。

1-4.校正の作業内容は、誰が見てもわかるように指示し、モレがないか確認する

詳細は、下記の[3]~[6]の章を参照ください。余力があれば、事前に原稿にサラリと目を通しておくだけで、原稿の抜けや別紙の添付モレ、注意事項などにも気づけます。

1-5.校正しなくてもよい箇所は必ず申し送りする

例えば、「金額やコピーが後で変更される可能性があるので、その部分は校正しなくていいです」と明確に伝えます。

校正者の中には、良かれと思って何でも校正する方もいます。チェックしなくていい項目までも校正してもらっていたら、その分の時間と予算が無駄になります。

他の例として、「今回、フォントを変えたので改行位置が変わっていても指摘しないで流してください」など。

1-6.依頼物件の過去のクレームを確認する(校正に関すること)

前回起こったことは、今回も起こりやすいので注意しましょう。カタログやパンフレットなどでは、正誤表が別紙として添付されている場合があります。それらも忘れず手配しましょう。

1-7.画像に関しての指示は注意

「明るく」「シャープに」「赤みトル」などの画像に対する指示は、通常の校正ゲラでは確認できないので、自分で責任を持って確認しましょう。

1-8.その他、間違いやすい項目は必ず申し送りする

例えば、「表組のフォーマットを変更しているので、重点的に見てほしい」など。
※表組は、一文字直すだけも予期せぬところがズレたりする間違いが多いです。

他にも、手入力の箇所は、打ち間違いが起こりやすいため範囲を明確に伝えましょう。

2:校正・校閲の依頼時に必要な材料

□ 原稿(原稿が複数ある場合、原稿の履歴は明確にしておきます)
※原稿に色付けなどして、区別しておくと履歴がわかりやすいです。

□ 校正用のゲラ

□ 前回の印刷物(カタログ、パンフレットなど)

□ 画像の原稿(コンタクトシート)

□ テキスト原稿

□ 表記ルール表(=文言統一表)

□ PDF(必要であれば)
※校閲を依頼する場合、PDFがあると表記統一などの文字検索が容易にできます。最近では、PDFを要求されることも多いです。

□ その他(台割、注意事項をまとめたものなど)

3:作業内容

3-1.校正(照合)のみ
原稿との照らし合わせ+めくり合わせ


3-2.校正+部分的な校閲
文章が差し変わったところのみ素読みなど


3-3.校正+全体を通しての校閲

校閲や表記統一は、PDFを使ったほうが効率がよいので原稿と一緒に送りましょう。


3-4.校閲のレベル

校閲は、時間もかかり出来る人材も限られてきます。オーダー項目が多いとその分金額も時間もかかるので前もって相談しておきましょう。

 1.表記統一の範囲の明確化
 表記ルール表がない物件などは、
 ・「全体を通しての表記統一」
 ・「章単位」
 ・「見開き単位」
 ・「ページ単位」
 ・「記事単位」
 など、どの範囲で統一するのかあらかじめ決めておきましょう。

 2.素読みでの指摘範囲の明確化

 誤字脱字レベルのみ、言い回しなども指摘するのか。

4:現段階では、校正しなくてよい項目

これは、後工程で一気に校正したほうが効率がよい項目になります。特に、本文の内容が決まらないと作成できないようなページです。

□ 目次
□ 扉
□ 柱
□ 参照ページ(=ページジャンプ、飛ばしノンブル)
□ 巻末の索引
 など

※索引(INDEX)の校正には時間がかかるので、別途作業日を設けるようにしましょう。

5:Wチェックをしてほしい項目

クレームに直結するような購買にかかわる重要項目は、万一に備えてWチェックしてもらいましょう。

□ 価格
□ 品番
□ 商品情報
□ 会社名、部署名、役職名
□ 人名
□ 郵便番号、住所
□ HPアドレス、メールアドレス
□ Tel、Fax
 など

※Wチェックをする分、別途予算と時間がかかります。

6:その他、確認してもらいたい項目

ダミーの箇所があったら指摘してもらいたい
URLのリンク先をPCで確認してほしい
QRコードをスマホで読み込み確認してほしい
税込価格の赤字が入っていたら、電卓で計算してほしい
英単語のスペルチェックもしてもらいたい
 など

おわりに

繁忙期は、どこの校正会社も校正人員の確保や各物件のスケジュール調整に追われています。早めに日程調整はしておきましょう。

一番大事なことは、スケジュールを早めに押さえておくことです。

予算や原稿をいくら事前に用意していても、校正してもらえる会社がなければ元も子もありません。そうならないように、事前に段取りを整えて万全の態勢で、早めに外部の校正会社に依頼しましょう。