校正のミス対策

校正が苦手・校正ミスが多い人のための速攻改善方法

「校正のやり方って、誰かにちゃんと教わったでしょうか?」
「見よう見まねでやっていませんか?」

校正は、校正者だけのものではなく、どんな職種の方にも必要とされるスキルの一つです。ですが、やり方をちゃんと教わったという人は意外と少ないと思います。

「校正が苦手だという方」も「抜けモレが多いという方」も、自分の能力のせいではなく、今まで誰からも校正のやり方を教えてもらえず我流でやってきたせいで、そうなっている可能性があります。

ここでのやり方は、致命的なミスを防ぐのに即効性のあるやり方を説明したいと思います。

決して「注意してみる」「慎重にみる」とかいう精神論ではありません。校正には、ある程度効果的なやり方があります。

さすがに、専門の校正者に匹敵するレベルに達するのは難しいですが、必ずミスは減らせます。

誰でもスグできる4つの改善方法

1:指差呼称の原理を応用

指差呼称」とは、確認すべき対象を指で差し、さらに同時に声にも出して確認していくやり方です。

身近な例でいうと、駅員さんが実践されています。指差呼称を知らなくても、駅員さんが指差す姿は誰でも見かけたことがあると思います。

この「指差呼称」の原理を校正にも応用します。校正する時に、一つ一つの文字を指差し確認はできませんので、指の代わりにペンを利用します。これは、既に無意識にやられている方も多いです。

ペン先で、文字を追っていくというやり方です。理想は、一つ一つの文字を追うことですが、ペン先で文字をなぞる感じで大丈夫です。これには「緊張感や集中力を高める効果」があります。

また、同時に音読もしていきます。自分の声を耳で聞くことにより、注意力も増してきます。ブツブツ唱える感じではなく、自分の耳に聞こえる音量です。『私は・今・校正を・しています』というように、適度な文で区切るように読んでいきます。読むスピードはやや遅めにします。

これだけで、誤字脱字はかなり減らすことができます。この「指差呼称」の効果実験では、間違いの発生率を約6分の1にしたという結果が残されています。

指差呼称だけでヒューマンエラーの根絶を実現することはできませんが、上記の実験、研究から、指差呼称は、「意識レベルを上げ、確認の精度を向上させる有効な手段」であるといえます。

【参照元】 厚生労働省:安全衛生キーワード

2:漢字の場合

漢字を読む場合、特に熟語などは、その意味も声に出して読めば間違いに気づきやすくなります。

具体例

・「追求」と「追究」
仮に『利益追究』と文章中に出てきた場合。
「りえきを、おって、きわめる」とその熟語を意味にして読んでいきます。

「ん? りえきをきわめる?」
「りえきをもとめる、じゃないの?」
などのように、間違いに気づくケースがあります。


その他の例

・「無給」と「無休」
読み方の例 → 給料が無い、休みが無い

・「前文」と「全文」
読み方の例 → 前の文、全体の文


同音異義語は使い分けが難しいものも多いです。経験が必要となるため、必ずしも見つけられるとは限りませんが、一つでもミスを少なくするためには効果的です。 

3:数字の場合

数字は、一字ずつ区切って読んで確認するのが有効です。これは、読み合わせ校正でも実践されています。

1,000円なら「せんえん」とまず読み、さらにそれを分解して読みます。
「いち、かんま、ぜろ、ぜろ、ぜろ」というように音読します。
もしくは、「いち、かんま、ぜろが3つ」でも大丈夫です。
※読むのと同時に、ペン先で数字を追うのも忘れないようにしましょう。

位取りカンマの位置が違っていたり、抜けていたりする場合に、数字を一つの単語でとらえていると見落としやすくなります。

また、000」のように同じ数字が連続する場合や、似た数字(1と7、3と8など)も、スルーしてしまう可能性が大きいです。そのため、一つ一つの数字を目で追って読むようにします。

4:英単語の場合

テキストデータがあるなら、英単語の間違いを確認する手っ取り早い方法が2つあります。

(1)スマート検索(Wordの場合)

1-1.「調べたい英単語(atmosphere)を選択」 → 「右クリック」 → 「スマート検索」。これだけで一瞬で調べることができます。

校正のミス対策


1-2.スマート検索の結果が右画面に表示されます。

 校正のミス対策  
スマート検索は、辞書を引くよりも圧倒的に早く、意味を調べるのにも有効です。
日本語でも、漢字などを調べる際にはスマート検索を使えば便利です。


(2)スペルチェックと文章校正

これはWordの標準機能です。
「校閲タブ」→「スペルチェックと文章校正」で、画面右に結果が表示されます。

ここでは「atmosphere 」を「atomosphere」と、スペルミスして試した結果です。
右画面に、辞書にない単語として「atomosphere」が表示されます。

※この機能は、英語に対しては高い確率でスペルミスを発見してくれます。ですが、日本語に対しては、文章の構造に依存するので精度にはバラツキがあります。

校正のミス対策


【補足】
テキストデータがない場合
・英単語が多い  ⇒ 一旦、PDFにして文字情報を抜き出してWordで検索
・英単語が少ない ⇒ 辞書で調べる方が早いかもしれません

その他の改善方法

その他の効果的な改善方法としては、
・時間を置いてから、再度目を通す
・適度な休憩
・ストレッチなどの軽い運動
 などがあります。

ごくありきたりですが、これらは非常に効果的な方法です。
簡単なことほど、おろそかにされがちですが、簡単ゆえに効果は抜群です。

ミスは誰でも起こすものですが、少なくする方法はあります。また、その努力も必要です。
ミスが多い人は、自分の能力というよりも置かれている環境がミスを誘発しているということも考えられます。

そのため、ミスを起こしても自分だけに非があるとネガティブにならず、次の対策を打つことが大切です。