キャプションと画像との対応を考える

information

キャプションと画像との対応を考える[校正・校閲の練習問題]

今回は、キャプションと画像の対応を考える練習問題です。

キャプションとは、写真やイラストなどに添えられた説明文のことをいいます。他にも、本の章・記事などに付けた見出しなどを意味することもあります。

※問題は、宝島社 InRed(インレッド)4月号_P.117の一部を改変しての出題になります。

1:練習問題 <問題>

問題

1.  柔らかな日差しが差し込む1階のリビングの床は、自信で張り替えた板パネル。ダイニングテーブルはイギリスのメーカー、アーコールのもの。 2.  趣味で買っているフグが優雅に泳ぐアクアリウム。3. タリアセンのような屋根に大理石など、素材の魅力が生かされた自宅の景観。 4. 小道具屋で見つけたパシフィックファニチャーのソファは布を季節に応じて張り替えている。置くにはファンである山下達郎さんの80年代のポスターを飾っている。 5. 花は飾った後はドライフラワーに。自然に枯れゆく姿に心惹かれるそう。 6. 食器はデットストックや作家さんの一点モノをセレクト。 7. フランク・ロイド・ライト風の開き戸の扉は木とガラスのバランスが美しい。

2:練習問題 <解答>

 解答

1. 柔らかな日差しが差し込む1階のリビングの床は、自身で張り替えた板パネル。ダイニングテーブルはイギリスのメーカー、アーコールのもの。 2. 趣味で飼っているフグが優雅に泳ぐアクアリウム。 3. タリアセンのような屋根に大理石など、素材の魅力が生かされた自宅の外観。 4. 小道具屋で見つけたパシフィックファニチャーのソファは布を季節に応じて張り替えている。にはファンである山下達郎さんの80年代のポスターを飾っている。 . 食器はデットストックや作家さんの一点モノをセレクト。 . 花は飾った後はドライフラワーに。自然に枯れゆく姿に心惹かれるそう。 7. フランク・ロイド・ライト風の引き戸の扉は木とガラスのバランスが美しい。

【解答一覧】

 1.   → 自
 2. って → って
 3. 。3  → 。 3(全角アキを入れる)
 4.   → 
 5. 置く  → 
 6.    → (5と6のキャプションを入れ替え)
 7.    → (5と6のキャプションを入れ替え)
 8. き戸? ⇔ き戸?(要疑問出し)

3:練習問題 <解説>

解説 ※解説文の一部は「コトバンク」参照

1.  → 自
2.
って → って
5.置く
  → 

これらは、単純な変換ミスで起こるものです。特に「自信」と「自身」は両方とも使用頻度が高いため、変換ミスが起こりやすいので注意が必要です。

3. 。3 → 。 3(全角アキを入れる)

この問題文では、キャプションとキャプションとの間に全角アキを入れて、区切りをわかりやすくしています。この全角アキの間違いを見つけるのは、文全体を見て各キャプションの区切りがどのようになっているかの法則を見つけ出さないといけません。

他にも、各キャプションを、スラッシュ(/)で区切ることも多いです。スラッシュの場合は、半角と全角が混在することが多いです。

【例】

4.観 → 

「景観」… 風景。景色。「壮大な景観
「外観」… 外側から見た感じ。

6. → (5と6のキャプションを入れ替え)
7.
 → (5と6のキャプションを入れ替え)

画像とキャプションが対応していない間違いはよくあります。画像変更・レイアウト変更・キャプションの差し替えなどで起こることが多いです。

8.き戸? ⇔ き戸?(要疑問出し)

キャプション内の文言で画像と対応できるものは、画像の細部まで見比べて確認する必要があります。「開き戸」か「引き戸」か判断がつきづらい場合は、疑問出しで対応します。

・開き戸のように見えたから、そのままで良しとする。
・引き戸のように見えたから、引き戸に直す赤字を入れる。
これらは、何の根拠にもならないので、確証の持てないものは疑問出しで対応しましょう。