忘れ物が多い人のための対策方法[数で覚えて抜け漏れ防止]
急いでいるとき、何か考えごとをしているとき、思い悩んでいるときは、気を付けていてもうっかり何かを忘れてしまうことがあります。
これは誰にでも起こることで、忘れ物が多いから自分は物覚えが悪いと思うことや、忘れ物が多い人を見て物覚えが悪いとするのは早急な判断です。
大抵の人は、何度か忘れ物をすると次に忘れないようにどうすればいいか考えます。
メモや付箋などを利用したりスマホのアプリを活用したりする方は多いと思います。
他にも、朝の通勤通学でいつも持っていく物を玄関脇の目立つところに置いておく、提出すべき書類なら机の一番上の引出しに入れておくなど、物を一か所にまとめておくことや位置を決めておくことなどは有効な手段です。
そういった行動をとる根底には、また忘れるかもしれないという考えがあります。
一方、忘れ物が多い人はこの考えが希薄になっている可能性があります。
どんなに優れた手段を用いても自分の気持ちが追いついていないと何をやってもうまくいきません。考え方の改善が一番大切になってきます。
「忘れないように注意しよう」という考えではなく「必ず忘れる」という考えです。
時間が過ぎたら、他の作業をしたら、明日になったら、今覚えていることが記憶から消えるという考えを持って対処することです。
- これぐらいだったら覚えられるだろう
- 多分忘れない
- きっと思い出せるはず
という根拠のない自信をなくすことが大前提となってきます。
1. 数で覚えて忘れ物を防止する
忘れ物を防ぐコツは、物そのものを覚えるのではなく物の数を覚えるようにすることです。
要は覚え方をシンプルにするということです。
たとえば毎朝の通勤通学で持っていくもので例えると。
スマホ・定期・ハンカチ、そのものを覚えるのではなく、その数「3つ」を先に思い浮かべ覚えていきます。
数を使って頭の中を整理する方法は、ロジカルシンキングやプレゼンテーションなどの場面でも活用されています。
思考整理に数を使うのは、色々なビジネスシーンで見られます。
2. 数で覚える理由
次の図は、ロジカルシンキングでよく見られる図です。
ピラミッド型の階層構造で、自分の考えや伝えたいことを整理していきます。階層化することで、イメージしやすく記憶にも定着しやすくなります。
言いたいポイントが3つある場合は、次のように整理します。
こうしたイメージで記憶に残すことで、記憶を呼び起こしやすくなります。自分の伝えたいことを順を追って説明することができるようになります。
3. 数で覚える具体例
「スマホ・定期・ハンカチ」の場合なら、次のように頭の中を整理します。
1. 物ではなく、まずは数字を思い浮かべます。
2.「3つ」の数字から、持っていく物を派生させて覚えていきます。
3. 仮にハンカチが思い出せなくても、何か忘れていることを自覚できます。
「あと一つ何だっけ?」
4. 物で覚えていた場合には、一つ忘れた時点で思い出す術がありません。
他にも、
「電池とシャンプー買ってきて」と言われた場合には、「2つ」と数を連想させてから、階層のイメージに物をあてはめていきます。
この作業が終わったら○○さんと△△さんの2人に連絡する必要があるなら、「2人」が先にくるようにして覚えます。
まずは数字を思い浮かべ、その数に当てはめていくように物事を覚えていくと頭の中がすっきり整理できます。
数で覚えるメリットは、第1に簡潔・明瞭で記憶に定着しやすいこと、第2に仮に何か思い出せなくても忘れていることを自覚できることです。
おわりに
どんなに優れた手段を用いても忘れ物をすることはあります。
頻繁に忘れ物をするという方は、自分は忘れっぽい、うっかりミスをしやすいと思う前に少しだけ考え方を変えてみることです。
忘れ物が多いと自覚しているだけでも、十分に改善の余地があります。
『多分忘れないだろう』という思いを捨てて、
『100%忘れる』という前提で考えれば、次にとる行動は必ず変わってきます。