校正校閲の練習問題

校正校閲・ライター向け練習問題

校正・校閲向けの練習問題の11回目となります。
他の練習問題はこちらです。

今回の練習問題は、ちょっと踏み込んで考えないといけない部分があります。

練習問題 問題

【問題】


家の暑さ寒さにお悩みの方に
窓をリフォームしてみませんか?

「窓」や「ドア」などの間口部の断熱性能を高めるだけでも、家全体の暑さ寒さをやわらげることができます。

中でも窓は簡単にリフォームできる上、効果が高い改修工事です。
この機械に、ぜひご検討ください。

≪窓リフォームのメリット≫
◎ 夏涼しく、冬暖かに
リフォームによって機密性が高まり、冷房で調整した空気が窓から逃げてしまうのを、軽減することができます。また、雨水の侵入も防げます。

◎ 冷暖房費削減
高まった機密性、二重サッシやペアガラスによる窓の複層化によって室内の畜熱効果が高まり、従来と同じ室温にするためにかかる冷暖房費がより少なくなります。

◎ 結露抑制
二重サッシやペアガラスによって空気の層をつくると、室外の寒気が直接室内側のガラスにあたるので、結露を抑えることができます。

◎ 防犯強化
ダブルロック式のサッシに変更したり、防犯ガラスに変えたりすることで、空き巣の進入などがなくなり、防犯対策も万全です。

練習問題 解答

【解答】


家の暑さ寒さにお悩みの方に
窓をリフォームしてみませんか?

「窓」や「ドア」などの開口部の断熱性能を高めるだけでも、家全体の暑さ寒さをやわらげることができます。

中でも窓は簡単にリフォームできる上、効果が高い改修工事です。
この機会に、ぜひご検討ください。

≪窓リフォームのメリット≫
◎ 夏涼しく、冬暖かに
リフォームによって気密性が高まり、冷房で調整した空気が窓から逃げてしまうのを、軽減することができます。また、雨水の浸入も防げます。

◎ 冷暖房費削減
高まった気密性、二重サッシやペアガラスによる窓の複層化によって室内の蓄熱効果が高まり、従来と同じ室温にするためにかかる冷暖房費がより少なくなります。

◎ 結露抑制
二重サッシやペアガラスによって空気の層をつくると、室外の寒気が直接室内側のガラスにあたるので、結露を抑えることができます。

◎ 防犯強化
ダブルロック式のサッシに変更したり、防犯ガラスに変えたりすることで、空き巣の進入などがなくなり、防犯対策も万全です。

【解答一覧】
(1) 口  → 
(2) 械  → 機
(3) 冬暖かに→ ※解説へ
(4) 密  → 密(2箇所)
(5) 入  → 
(6) 熱  → 
(7) あたる → ※解説へ
(8) 入  → 
(9) なくなり、防犯対策も万全 → ※解説へ

練習問題 解説

【解説】
※解説文の一部は「コトバンク」参照

(1)口 → 
「間口」…土地・家屋などの正面の幅。
「開口」…外に向かって開いていること。「開口部の多い部屋」

 ※手書きの際に「間」を略字で書くと「門」と見間違いやすいため、略字は使わないようにしましょう。


(3)冬暖かに → ※解説へ
「夏涼しく、冬暖かに」の見出しに対して、その下のコピー内で「冬暖かに」のことが何も説明されていません。「夏涼しく」に対しては「冷房」とコピー内にあるので、冬に対しても明示してあげるべきです。もしくは、「冷房」の言葉を変えて、夏冬ともにかかるようにしてあげるほうが適切です。

【例】
リフォームによって気密性が高まり、冷房で調整した空気が~。

リフォームによって気密性が高まり、冷房や暖房で調整した空気が~。

(4)密 → 密(2箇所)
「機密」…重要な秘密。主に政治上・軍事上の事柄についていう。「機密文書」
「気密」…内と外との気体が流通しないように密閉された状態。「気密性が高い」

(5)入 → 
「侵入」…他の領分を侵して強引に入り込むこと。「不法侵入」
「浸入」…水などが入り込むこと。「海水が浸入する」

※「入」と「入」は、使い分けに迷うことがあると思います。部首の「にんべん(人)」と「さんずいへん(水)」からイメージすれば、「雨水」にはどちらを使えばよいかが分かると思います。


(6)熱 → 
「畜」と「蓄」の字が似ていることから起こるよくある誤使用の例です。
「蓄熱」…熱を蓄えること。「蓄熱暖房」
「畜熱」という言葉はありません。

(7)あたる → ※解説へ
文意からして、ここは「あたる」ではなく「あたらない」が正解。
二重サッシやペアガラスの「二重」「ペア」の文字からして、サッシや窓が二重構造になっていることを理解すれば容易です。直前のコピーで「二重サッシやペアガラスによる窓の複層化によって」とも説明されています。
内側の窓に風が当たらないように、外側の窓が風を防いでくれているわけです。

(9)なくなり、防犯対策も万全 → ※解説へ
一般的には、万一の場合を想定して製品・商品説明などには断定表現を使いません。

また、問題文の他のコピーを見ても、
・「より少なくなる」
・「軽減する」
・「抑えることができます」
というように、断定表現は避けています。

断定してしまうと、読む人に誤解を与えてしまう恐れがあるからです。

「空き巣の侵入などがなくなり、防犯対策も万全です。」と言い切ってしまっては、万一空き巣に入られた場合に、責任問題になる恐れもあります。これは、文を書く側のリスク回避でもあります。

【例】
空き巣の侵入などくなり、防犯対策も万全です

空き巣の侵入などへの対策強化ができます

文章ではありませんが、身近な例でいうと、CMでも視覚による断定をイメージさせる表現は避けています。

たとえば、
このキッチン用アルコール除菌スプレーのCM。
※一例としてこのCMを取りあげていますが、他のCMもすべて同様です。

【画像1】 除菌スプレーをかける前
包丁、まな板、三角コーナーに菌がいっぱい付着しています。
右上には『イメージ』の文言もちゃんと入っています。

【画像2】 除菌スプレーをかけた後
赤丸部分をよく見ると菌が残っています。

たとえ、『イメージ』の文言を載せていても、スプレーをかけた後に菌を全部取り除いてしまうと、視聴者に完全に菌が取り除けるという誤ったイメージを植え付ける可能性があります。

これはスプレーの例ですが、洗剤やトイレの抗菌などのCMでも同じようになことが見られます。

言葉だけでなく視覚的にも、読者や視聴者に誤解を与えるような表現は、避けたほうが望ましいということです。


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