校正記号のイタリックボールド

相手に伝わる校正記号

校正記号は、校正者でも校正が本業でない方でも、校正するにあたって、まず覚えようとするものです。ですが、頻度の高い校正記号もあれば、そうでないものもあります。

初めのうちは、使用頻度なんてわかりませんが、仕事をしていると段々とわかってくるようになります。すべての校正記号を使っているという人は、まずいないでしょう。

校正記号の使い方を詳しく知りたい方は、以下の記事を参照ください
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校正記号:イタリック(≒斜体)と立体(=ローマン)
校正記号:太字(ボールド)にする・太字を普通の文字に戻す
≫ 校正記号:大文字・小文字[小文字を大文字にする・大文字を小文字にする]
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校正記号に縛られないように

校正は、校正者だけがするものではありません。編集、進行管理、デザイナー、オペレーター、営業、広報、クライアントなど、その媒体に携わる人、全てが何らかの形で校正をしています。

ですが、校正以外の職種の方は、校正記号を知らないという方も多くいます。
知らないのも当然で、他の職種の方には、校正以外に覚える業務が山のようにあります。校正記号だけが、全員覚えておくべきものとは思えません。印刷物に携わっている校正者が、基本的な印刷知識やDTPのことを知らないのと同様です。

特に、クライアントの場合は、校正記号で指示を入れずに、言葉で指示を入れる方が多いです。そのほうがむしろ、曖昧な校正記号を使われるより、分かりやすくて有難い場合もあります。

このような校正記号ですが、分かりにくいものの使用は避けたほうが安全です。

━ その理由として ━
・間違いのリスクが大きい(書き間違い、読み間違い、解読間違い)
・校正記号を全て理解している人は、校正者の中でも少ない
・自分(赤字を入れる側)が知っているから、相手(赤字を見る側)が知っているとは限らない
・そもそも校正者以外は、校正記号に興味がない

分かりづらい校正記号に縛られて、わざわざ効率を下げる必要はないです。修正指示が伝わるように書けば、校正記号を使わくても何も問題ありません。

校正記号は、修正指示を相手に伝える一つの手段なだけです。相手に伝わらなければ、何も意味をなさない単なる記号でしかありません。

まぎらわしい校正記号1 イタリックとボールド

イタリックに修正する校正記号
 修正したい部分に下線




ボールドに修正する校正記号
 修正したい部分に波線

   

これは、2つの理由でオススメしません

(1)イタリックとボールドは、どちらもフォントの体裁の指示なため、同じカテゴリーのものとして、下線と波線のように似た指示にしたのだと思いますが、これが逆に混同する原因になります。似たような体裁の指示であるなら「どっちだったかな…?」という迷う可能性が大です。

(2)単に文字の下に下線と波線を入れるだけでは、目立ちにくく、修正する側が見落としてしまう恐れがあります。 この理由がおススメしない、一番大きな理由です。

余談

日本語に、イタリック体(斜めにした専用の文字)はありません。本来なら、オブリーク体(斜めにした文字≒斜体)という方が正しいです。

イタリックは、欧文フォントに対して使う指示です。だからといって、全ての欧文フォントにイタリック体があるというわけでもありません。

ですが、修正指示として、既に「イタリック」が広く浸透してるので、赤字を入れる際は「イタリック」で問題ありません。

まぎらわしい校正記号2 大文字と小文字

大文字に修正する校正記号



小文字に修正する校正記号



オススメしない理由

イタリックとボールドの校正記号とは違い、似た記号ではないため、混同することはないと思います。ですが、前述(2)の理由にり、大文字の校正記号が目立たず、他の赤字の中に埋もれる可能性があり、見落としの恐れがあります。

相手に伝わる指示

誰が見ても伝わり、分かりやすい指示を入れたほうがいいでしょう。

イタリックとボールド



大文字


小文字の校正記号に合わせて、この指示でいいかと思います。

さらにわかりやすくするなら、下のように直接文字で指示する方が誰にも伝わるのでおススメします。


大文字と小文字
 


校正記号一覧 こちら

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