目 次
うさまると一緒に学ぶ![校正・校閲の練習問題]
今回の練習問題は、基本的な用語の使い分けを問う問題になります。
簡単がゆえに、見慣れたものも多く、うっかり読み流してしまうことがあります。
【宝島社 InRed(インレッド)5月号_P.45の一部を改変しての出題になります】
1:練習問題 <問題>
▼ 問題
うさまる お金が貯まるバインダーケース
とぼけた表情がゆるくて可愛いい、LINEスタンプの人気キャラクターのうさまるが本紙付録に初登場。通帳やカードが収納できるバインダーケースと、中味が見えるクリアケースのセット。クリアケースにひと月の予算を1週間づつ入れたり、食費や交際費など費目ごとにお金を仕訳することができるので、お金の管理に最適です。無駄な出費はおさえて貯め体質になりましょう。
2:練習問題 <解答>
▼ 解答
うさまる お金が貯まるバインダーケース
とぼけた表情がゆるくて可愛い、LINEスタンプの人気キャラクターのうさまるが本誌付録に初登場。通帳やカードが収納できるバインダーケースと、中身が見えるクリアケースのセット。クリアケースにひと月の予算を1週間ずつ入れたり、食費や交際費など費目ごとにお金を仕分けすることができるので、お金の管理に最適です。無駄な出費はおさえて貯め体質になりましょう。
[解答一覧]
1. 可愛いい → 可愛い
2. 本紙 → 本誌
3. 中味 → 中身
4. づつ → ずつ
5. 仕訳 → 仕分け
3:練習問題 <解説>
▼ 解説 ※解説文の一部は「コトバンク」参照
2.本紙 → 本誌
「本紙」… 号外や付録などに対して、新聞の本体となる部分
「本誌」… 別冊や付録などに対して、雑誌の本体となる部分
⇒ InRedは、ファッション雑誌なので「本誌」が適切です。
3.中味 → 中身
「中味」… 物事の内容。外見ではなく実質。「話の中味」
「中身」… 容器などの中に入っているもの。物の中に含まれているもの。 「箱の中身」
⇒ 両方とも使用頻度が高く、変換ミスも起こりやすいので要注意です。
5.仕訳 → 仕分け
「仕分け」… 1. それぞれ区別して物事を行なうこと。行動によってその違いを表わすこと。2. 事柄や品物などを種類、性質などによって分類すること。
「仕訳」… 簿記上の取引を借方と貸方に分解し、総勘定元帳の当該各勘定科目に記入すること。
⇒「仕訳」は簿記上の用語で、一般的に使用するのは「仕分け」が適切です。
4:練習問題 <解説:ポイント>
▼ ポイント
問題文には他にも押さえておきたい用語があります。ジャンルによって使用される用語を、ある程度分類することができます。そのため、まとめて覚えておいたほうが効果的です。
うさまる お金が貯まるバインダーケース
とぼけた表情がゆるくて可愛い、LINEスタンプの人気キャラクターのうさまるが本誌付録に初登場。通帳やカードが収納できるバインダーケースと、中身が見えるクリアケースのセット。クリアケースにひと月の予算を1週間ずつ入れたり、食費や交際費など費目ごとにお金を仕分けすることができるので、お金の管理に最適です。無駄な出費はおさえて貯め体質になりましょう。
1.収納
「収める」… 一定の範囲の中にきちんと入れる。収納する。きまった所にしまう。「目録に収める。成果を収める。利益を収める。押し入れに収める。予算の範囲に収める」
「納める」… 渡すべき金や物を受け取る側に渡す。「棺に納める。税金を納める。注文品を納める」
2.費目
「費目」… 使途によって分けた費用の名目
「名目」… 名称。呼称。特に、表向きの名称
3.出費はおさえ
⇒ 漢字にするなら『出費は抑え』
「押さえる」… 一部に力を入れること、物理的・直接的に力が加わるのに対して、相手を動かさないように、相手の力に応じてこちらの力を入れ続けること。「紙を押さえる。要点を押さえる。証拠を押さえる」
「抑える」… 上がってこようとするものを上がってこないようにする、間接的に力を加えること。感情の動きをこらえたり、我慢したり、ひかえめにする。おしとどめたり、従わせたりする。「物価の上昇を抑える。病気の悪化を抑える」
4.貯め体質
⇒ 溜めるでも間違いではないが、金銭については貯めるのほうが一般的。
「溜める」… 水などを時間をかけて一か所に集めておく。「雨水を溜めめる。小金を溜めめる」。処理すべきものをとどこおらせる。「仕事を溜める」。
練習問題で大切なことは、たくさんの間違いに触れること
練習問題は明確な答えを問うものというよりも、間違いに対して違和感を持てるようになるための訓練だと思ってください。
練習の段階では、用語の使い分けなどはっきりと答えられなくても大丈夫です。
練習問題を通してたくさんの間違いに触れていくことで、
『ん? ここおかしいかも?』
『何か気になるな……』
という感覚を養うことが大切です。
知識的なことは、辞書やネットで後からでも十分身に付けることができます。
ですが、間違いを見つける感覚はどこからも補えることができません。自分自身で多くの間違いに触れて身に付けるしかありません。
優秀な校正者になるには知識も当然必要ですが、多くの間違いに触れることで間違いを見つける嗅覚を養っていくことも大切になります。