行送りと行間・文字送りと字間・文字サイズについて解説

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行送りと行間・文字送りと字間・文字サイズ(級数とポイント)

校正記号の使い方を詳しく知りたい方は、以下の記事を参照ください。

  > 行間をツメル・アケル
  > 字間をツメル・アケル
  > ポイントとQ数の意味[文字サイズの変更]

1. 行送りと行間

行送りと行間

行送りと行間の関係は次のようになります。
2つは同じものと混同されがちですが、計測する基準点が違います。

行送りと行間

※ Wordの行間は、DTPでの行送りのことを示しています。
「Wordの行間 = DTPの行送り」です。

行送りと行間の関係

・行送り=文字サイズ + 行間
・行 間=行送り-文字サイズ

行送りと行間の関係

行送りや行間の単位は、歯(H)となります。1歯は0.25mmです。
※後述する字送りと字間も同じです。

たとえば訂正の指示をする場合、「行送り16」「16H」などと指示します。

行間がない状態(行送りと文字サイズが同じ場合)

1. 行間なしの例

 行間と行送り

2. 行間ありの例

 行間と行送り

1の行間なしの状態では、文章の可読性が悪くなります。そのため、基本的に行間には適度な空きが保たれます。行間がないという状態は、一般的な書籍では見られません。

以下は、行送りを広げていった様子です。

行間と行送り

行間を広げても同じような動きになります。
見た目だけでは、行送りを広げたのか行間を広げたのか区別がつきません。

2. 文字送りと字間

字送りと字間

字送りと字間は次のようになります。
行送りと行間と同様、計測する基準点が違います。

字送りと字間との関係

字間をあける場合、校正では「全角アキ」「二分アキ(半角アキ)」「四分アキ」などが使用されます。字間にアキのない状態をベタといいます。

級数表(文字スケール)では、字送りを計測する基準点が違ってきます。ただし、基準点が違うだけでアキの量は同じです。

字送りと字間との関係

字送りと字間の関係

・字送り=文字サイズ + 字間
・字 間=字送り-文字サイズ

字送りと字間との関係

字送りや字間の単位も、行送りや行間と同様に「歯(H)」となります。

たとえば訂正の指示をする場合、「字送り14」「14H」などで指示します。

字間がない状態(字送りと文字サイズが同じ場合)

1. 字間なしの例

字送りと字間

2. 字間ありの例

字送りと字間

1の字間がない状態は、前述したように「ベタ」といわれます。字間なしの状態は、行間なしと違い一般的なものです。

字送りを広げていくと次のような動きになります。
  見た目だけでは、字間と区別がつきません。

 字間と字送り

3. 文字サイズ(級数・ポイント)

級数とポイント

文字サイズを表す単位として「級数」と「ポイント」の2つが有名です。

級数は簡易表記として「 Q 」と表記されることが多いです。校正記号でも「Q」を使って指示されます。ポイントは、一般的には「pt」と略されることが多いですが、校正では「ポ」が使用されます。

級数とポイントのサイズ

級数もポイントも同じ文字サイズの単位のことですが、大きさはかなり違います。

・ 1級(1Q)は、0.25mm
・ 1ポイント(1ポ)は、DTPでは 0.3528 mm(JIS(日本工業規格)では 0.3514mm)

※1Qの0.25mmは、1mmの1/4です。1/4は、英語でQuarterになります。「Q」は、1/4を表す「Quarter」の頭文字からきています。

級数とポイントの大きさを比較すると、約1.4倍、ポイントのほうが級数より大きくなります。

級数とポイントの大きさの比較

文字の大きさの比較 

文字の大きさの比較

 文字サイズを訂正する校正指示

・「Q」で指示する例

1. 訂正範囲を丸で囲んで引き出し線で指示する

文字のサイズを大きくする指示

2. 訂正範囲を指定して指示する

文字のサイズを大きくする指示

・「」で指示する例

1. 訂正範囲を丸で囲んで引き出し線で指示する

文字のサイズを大きくする指示

2. 訂正範囲を指定して指示する

文字のサイズを大きくする指示

まとめ

1. 行送りと行間

行送りと行間

・行送りと行間の単位:歯(H)
 1歯(H)=0.25mm

2. 字送りと字間

 字送りと字間との関係

・字送りと字間の単位:歯(H)
 1歯(H)=0.25mm

3. 文字サイズ(級数・ポイント)

 文字の大きさの比較

・級数(Q): 1Qは、0.25mm
・ポイント(ポ): 1ポイント、DTPでは 0.3528 mm(JISでは 0.3514mm)