「必ず」と「絶対」は何が違う?―意味・使い分け方と例文解説―

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「必ず」と「絶対」は何が違う?―意味・使い分け方と例文解説―

「間違いなくそうなる」「確実にそうしてほしい」と言いたいとき、日本語ではよく「必ず」と「絶対」を使います。どちらも強い確実さを表しますが、伝わる印象は違ってきます。

たとえば次の2つの文も受け取られ方が変わります。

必ず大丈夫だよ」 
絶対大丈夫だよ」 

この記事では、両者の意味の違い、使い分け方を例文を交えて解説しています。

[記事作成にあたっては、以下の書籍・辞書・サイトを参考にしています]

・『デジタル大辞泉』(小学館)
・『明鏡国語辞典』(大修館)
・『新明解国語辞典』(三省堂)
・『Weblio』(https://www.weblio.jp/)
・『コトバンク』(https://kotobank.jp/)

1.「必ず」―事実・ルールに基づく「確実」

必ず」は、「例外なくそうなる/そうすべき」という意味で、ルールや手順、客観的な根拠と相性がよい表現です。冷静で事務的な印象になりやすいのが特徴です。

<主な用法>
ルール・義務・手順(指示、マニュアル、校則など)
原因と結果がはっきりしている事柄(自然の法則など)

<例文>
「薬は食後に必ず飲んでください。」 
「彼は毎朝必ずこのバスに乗る。」 
「高価なものが必ずしも価値があるとは言えない。」(※「必ずしも~ない」で“全部そうとは限らない”の意味)

<類語>
文脈に応じて、以下の言葉に言い換えられます。
・確実に/間違いなく/決まって/漏れなく

2.「絶対」―気持ち・意志が強く出る「断言」

絶対」は、「何があっても」「どうしても」という意味が強く、話し手の強い意志や強い禁止を表しやすい言葉です。根拠よりも「言い切る力」「圧の強さ」が前に出ます。

<主な用法>
強い禁止・警告(絶対に~するな)
強い決意・断言(絶対にやる、あきらめない)
「比較できないほどの存在」という言い方(絶対的)

<例文>
「パスワードは絶対に教えないでください。」 
「私は絶対にあきらめない。」 
「彼はチームにとって絶対的な存在だ。」

<類語>
文脈に応じて、以下の言葉に言い換えられます。
・何が何でも/どうしても/断じて/決して(~ない)

3.「必ず」と「絶対」の使い分けのポイント

「必ず」:根拠・ルール・手順に支えられた「確実」/落ち着いた印象 
「絶対」:気持ち・信念・強い意志による「断言」/勢い・圧が強い印象

冒頭の2つの文も次のようなニュアンスで使い分けができます。

必ず大丈夫だよ」 
→ 準備や根拠がある感じで、冷静に安心させる言い方。 

絶対大丈夫だよ」 
→ 根拠よりも「言い切って励ます」ニュアンスが強い言い方。

4. 「必ず」と「絶対」の場面ごとの使い分け

 (1) 仕事の指示・注意では「必ず」が無難
「書類は期日までに必ず提出してください。」(→丁寧で事務的な印象)
「書類は期日までに絶対に提出してください。」(→強く迫る印象になりやすい)

 (2) 強い禁止・念押しでは「絶対」が向く
「ここから先は絶対に立ち入り禁止です。」
「この秘密は絶対に漏らさないでください。」

 (3) 約束・意思表示では「確実さ」か「熱意」かで選ぶ
「必ず行きます。」→ 約束を守る確実さ、予定としての堅さ
「絶対行きます。」→ 何があっても行くという熱意・強い意志

おわりに

使い分けの基本は、確信の根拠が、事実・ルールにあるなら「必ず」、気持ち・意志にあるなら「絶対」 
と考えると、自然に使い分けができるようになります。