校正のパタパタ

校正のパタパタ(あおり校正)のやり方

校正作業の一つのパタパタ(あおり校正)は、他にも「ペラペラ」「あおり検版」「めくり合わせ」などとも呼ばれたりします。今では、デジタル検版に置き換わっていることも多いです。


※拡大するとわかりやすいと思います

この作業が、「パタパタ(あおり校正)」といわれるものです。

原稿と校正ゲラを重ね合わせて、パタパタと素早くめくり、何か不具合が起こっていないかを見つけます。見つけるというよりあぶり出すという感覚に近いかもしれません。

このパタパタという作業は、校正者だけがやっているイメージですが、他の職種でもやっている方は多いです。有名なところでは、紙幣の検査などでも行われている作業です。


このパタパタの作業を間違い探しで例えると

通常、下のような間違い探しをするとき、左右の絵を交互に見比べるようにして見ていくと思います。
 
【出典】新潟県庁HP『間違い探しで火災の危険を覚えよう!』より

ですが、パタパタでは、2つの絵を重ね合わせて間違いを探し出していきます。

下のようなイメージで、間違いが見えます。

【GIF動画】
校正のパタパタ
どちらがわかりやすいかは一目瞭然です。

半信半疑な方は、無料でダウンロードできる間違い探しで、是非一度パタパタを試してみてください。左右の絵を目視で見比べるのと、パタパタでやるのとで、どれぐらい時間と精度に差があるのかを計測してみてください

間違い探しの無料ページ ※Googleの検索画面に飛びます

1.パタパタ:見方

基本的なパタパタの考え方は、修正された箇所以外がおかしくなっていないかを確認するものです。

たとえば、オペレーターが間違った箇所を修正してしまったとか、赤字を直したせいで何かと何かが重なってしまったなどの不具合がないか確認します。

見方としては、一字一句見ていくというよりもブロック単位で見ていきます。やや俯瞰した感じで見るのがポイントです。誌面全体を見ないと気づけないような間違いもあるので、全体を俯瞰するイメージを常に持っておきます。

※部分部分を見てから、最後に全体を俯瞰しながらパタパタするというやり方でも大丈夫です。自分のやりやすい方法を見つけてください。


<補足>

原稿と校正ゲラ、重ねるときはどっちを上にするか?

原稿とゲラのどちらを上にするかに明確な決まりはありませんが、状況をみて変える必要があります。

パタパタの性質上、パタパタをする方の紙は折れ曲がるので、どうしてもシワができてしまいます。そのため、後でスキャンを取る必要がある場合、コピー機に流し込んだときに、そのシワのせいで紙詰まりが起こることがあります。そういう場合には、上下をどっちにするかをあらかじめ決めておかなければいけません。

2.パタパタ:準備

動画の解説で使用する原稿と校正ゲラは以下からダウンロードできます。
 ・パタパタ用の原稿   ≫ こちら
 ・パタパタ用の校正ゲラ ≫ こちら


(1)まずは、原稿と校正ゲラを通常の突き合わせ校正で確認します。


(2)校正ゲラには、突き合わせで確認した部分にチェックを付けておきます。

 ▼ チェックを付けた例
 校正のパタパタ
チェックを付けることで、
・赤字の指示があって変更した箇所なのか、
・意図せず変わってしまった箇所なのか、変更理由がすぐわかります。

※修正箇所が少なければどこを修正したかがすぐわかりますが、複数箇所に修正があると覚えきれません。そのため、記憶に頼らずにちゃんと校正した箇所にチェックを付けておきます。


(3)その後、赤字で修正された箇所以外に不具合が起こっていないかを確認していきます。ここでパタパタを使用します


(4)原稿と校正ゲラを重ね合わせるときはトンボを基準にします。
・原稿 校正のパタパタ  
・ゲラ 校正のパタパタ

※次の項目で紹介する動画では、左上のトンボを基準に原稿と校正ゲラを合わせています。

3.パタパタ:動画で解説

上段部分

上段は赤字がなく、赤字による影響もないのでブロック単位で見る感じでパタパタしています。
最初に2~3回ゆっくりパタパタとしているのは、トンボでの位置合わせをしています。


中段部分

中段は、赤字があり修正されているので重点的にパタパタで見ていきます。
特に、今回は一行削除されているので、全体が上へあがっているので要注意です。


下段部分

下段には赤字がありませんが、中段の赤字により全体が上へあがっています。そのため、すべての要素が上へあがっているかの確認が必要です。

※下側のパタパタがやりにくければ、手の持つ部分を変えたり色々と角度を変えたりしてみて、自分がやりやすい方法を見つけてください。

どういう間違いが起こるか?

正しい状態(GIF動画)

一行削除されているため、削除された分だけ全体が上へあがっている必要があります。

間違っている状態(GIF動画)

一行削除されたにもかかわらず、その段落でしか調整されておらず、2段目と3段目の間隔が空き過ぎになっています。

こういう間違いは目視だけだとなかなか見つけにくいものですが、パタパタだと瞬時にわかります。

また、赤字が多かったり、イラストや画像のレイアウト変更があったときなどは、全体を目視で確認するのが大変なため、パタパタでの確認が非常に有効です。

効果的な練習方法

パタパタをしていて、自分がちゃんとできているのか不安という方は、前述した間違い探しで練習するのが効果的です。

無料のものをA4ぐらいに拡大コピーして、2~3回パタパタで間違い探しをしてみるだけで、パタパタがちゃんとできているかどうかわかります。

間違い探しで練習するのは、間違いが必ずあること、答え合わせが自分ですぐできるというメリットがあります。目に見えて効果もわかりますので、練習のモチベーションもあがります。

注意点としては、パタパタは視野が特定の部分に集中しやすいため、俯瞰するイメージでやるのを忘れないようにしましょう。