
行間と行送り・字間と文字送り・文字サイズ
▼ 校正記号の使い方を詳しく知りたい方は、以下の記事を参照ください
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≫ 行間をツメル・アケル
≫ 字間をツメル・アケル
≫ ポイントとQ数の意味[文字サイズの変更]
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1.行間と行送り
▼ 行間(↓)
行間は、行送りと同じと誤解されがちですが、計測する基準点が違います。
【例】
※ Wordの行間は、DTPでの行送りのことを示しています。混同しないようご注意ください。「Wordの行間 = DTPの字送り」
【例】
行間を広げていくと以下のようになります。見た目だけでは、行送りと区別がつきません。
2.字間と文字送り
▼ 字間(→)
字間は、字送りと混同されがちですが、計測する基準点が違います。
【例】
【例】
字間を広げていくと以下のようになります。見た目だけでは、字送りと区別がつきません。
3.文字サイズ
文字サイズを表す校正記号に「Q」というものがあります。
「 Q 」は、級数のことをいい「級」の簡易表記になります。文字サイズの単位のことです。同じように、文字サイズの単位を表すものに、ポ(ポイント)があります。
2つとも文字サイズの単位のことですが、大きさは違ってきます。
・1Qは、0.25mm
・1ポイントは、DTPでは 0.3528 mm(JISでは 0.3514mm)
(※1Qの0.25mmは、1mmの四分の一。四分の一は英語でQuarter。「Q」は「Quarter」の頭文字からきています)
級数とポイントのサイズを比較すると、約1.4倍、ポイントの方が級数より大きくなります。
▼ 級数とポイントの文字サイズのイメージ
▼ 文字サイズを直す赤字の入れ方
【例】
▼ 赤字の入れ方 ~実践編~
校正しているものに規定書があるなら、文字サイズの間違いには数値で指示します。
・規定書(フォーマット)があり、級数がわかっているなら
10Q or 7ポ というように正すべき数値で指示を入れます。
ですが、すべての媒体で規定書が存在していることもありません。
文字サイズがわからない場合に級数表で測るのも手ですが、フォントや太字の影響で文字が大きく見えたりすることがあります。級数表をあまり使い慣れていない方は、測り間違いがあるかもしれないので避けた方がいいです。
また、実際の現場では、わざわざ級数表で測って正確に指示を入れようなんてことはあまりないです。(※規定書がない場合)
▼ 文字のサイズがわからない場合の赤字の入れ方
(1)誌面内の文字サイズがすべて同じ場合
【例】
他にも「上の行と同Qに」など入れ方はいくつかあります。誌面内の文字サイズがすべて同じであるなら、合わせるべきサイズは1つしかないので「Q正ス」でも問題ありません。
(2)誌面内に文字サイズが複数混在している場合
【例】
「上の行と同Qに」「Telの行とQアワセル」などの入れ方でも大丈夫です。異なるサイズが混在する場合は、どこと同じにするのかを明確に指示してあげないと、修正する側は迷う可能性があります。
【注意点】
この例の場合なら「Q正ス」でも通じますが、文字サイズが複数混在しているときは、どことサイズをソロエルかの指示をしてあげた方が、修正する側に対して親切です。
・校正記号一覧 ≫ こちら
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