校正記号の差し替え

差し替えの意味と使い方

校正での差し替えは、「文章の差し替え」「図版の差し替え」などとしてよく使われる言葉で、辞書によると次のような意味になります。

差し替える・差し換える・差替える・差換える(読み)さしかえる

(1)他の物と入れかえる。取り替える。「メンバーを-・えて試合にのぞむ」
(2)取り替えて別の物を差す。「櫛を-・える」
(3)印刷で、校正の指定に従って、活字を取り替えたり組み替えたりする。

【出典:三省堂 大辞林 第三版】

(3)の意味から、校正で使われる「差し替え」は、組版のときから使われていた言葉であることがわかります。

ですが、校正記表を基準とするなら、文字に対しては「差し替え」よりも「訂正」や「修正」の方が使用されています。

「文字を差し替える」とも普通に使われますが、
「文字を訂正する」の方が多く見られます。

一般的には、差し替えとなると
文字や単語単位よりも、文章、段落、資料など比較的大きな単位で使われることが多いです。 
「コピーを差し替える」
「文章を差し替える」
「資料を差し替える」など。

また、差し替えは、文章だけではなく
図版(画像、イラスト、グラフなど)に対してもよく使われます。そのため、差し替えと聞くと、図版をイメージする方も多いでしょう。
「画像を差し替える」
「表を差し替える」 など。


校正では、同じような指示として「入れ替え」の指示があります。
「入れ替え」と「差し替え」は、辞書によっては同義とされるものもありますが、校正ではニュアンスが違ってきます。

イメージ的にはこのようになります。

差し替え

※文字単位の差し替えは、以下の記事を参照ください。
【関連記事】≫ 訂正・削除の使い方

1.文章・段落・ページの差し替え

差し替えの校正指示

差し替えたい部分を囲み、「サシカエル」もしくは「サシカエ」と指示します。漢字で「差し替え」と書いてもいいですが、カタカナ表記の方が校正指示だとわかりやすいです。


・文章、段落単位の差し替え

【赤字例1】

差し替え
サシカエル」だけでは、何と差し替えるか不明ですので、●●の部分に差し替える対象を入れる必要があります。

たとえば、
別紙のコピーにサシカエル
※1の文章とサシカエ」 など。


【赤字例2】

差し替え
差し替えたい範囲を、「Ζ」で指示するパターンもよく見られます。


・ページ単位での差し替え

【赤字例】

差し替え
ページが丸々差し替わる場合は、斜線を入れて目立つ部分に大きく差し替えの指示を入れます。全体を丸で囲むより斜線の方がわかりやすいです。
※差し替える文章がまだ決まっていないなら「文章後送」などと入れておきます。図版なら「図版後送」となります。

2.図版の差し替えとよくある間違い

図版の差し替え指示

図版の差し替え指示は、基本は文章の差し替え指示と同じです。
ただ、「Ζ」や「斜線」で赤字を入れるよりも、囲んで指示を入れる方がわかりやすいです。

【赤字例】
差し替え


図版の差し替え指示でよく起こる間違い

・原稿の指示で以下のような指示があった場合

【原稿】
差し替え

【別紙】
・別紙にはⒶとⒷの2つの画像があります。
差し替え

この場合の修正結果として、
よくある間違いに次のようなものがあります。



【よくある間違い:例1】

・画像の入れ間違い
差し替え
これは、単純な修正ミスになります。
複数の画像から選んで差し替えるとき、こういう間違いはよく起こります。

ここでは別紙に2つの画像しかありませんが、数十点画像がある場合もあります。さらに、よく似た画像もあるので、差し替えの場合はパッと見てOKと判断するのではなく、画像の細部まで注意する必要があります。


【よくある間違い:例2】

差し替えた画像とキャプションが対応しなくなる
差し替え
【例1】でも同じことが起こっていますが、画像が差し替わったことによって、キャプションと対応しなくなるケースです。

これもよくある間違いで、キャプションの級数が小さいために見逃されることが多いです。


差し替え指示を入れる場合
・画像だけ差し替えるのか?
・キャプションも差し替えるのか?
を注意する必要があります。

校正する場合
画像が差し替わっていたら大丈夫ではなく、
差し替わったことによってどこかに不具合が起こってないかも確認する必要があります。


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