校正・校閲の勉強するときに必要な心構えは2つ

校正を学ぶにあたって必要な心構え

これから校正を目指す方はもちろん、今伸び悩んでいる方も、校正するにあたっての心構えをもう一度振り返ってみてはいかがでしょうか。

ただやみくもに仕事をしていても経験値は思うように積みあがりません。基本的な心構えと仕事の経験が伴って初めて、大きな経験値が生まれます。

「やる気」だけで通用するほど校正は甘い仕事ではありません。

心構えを変えるだけで行動にも変化が生まれます。それにより、仕事への取り組み方や見え方が変わってきます。 

そうすれば、校正に対する心構えに大きなプラスの影響がもたらされるに違いありません。

校正に必要な心構え その1

自分が校正したものを後から振りかえってみて、
「なぜ、こんな単純な間違いに気づかなかったんだろう……」
「どうしてこんな間違いをしたんだろう……」
と、疑問に思った経験がある方は多いはずです。

学生時代のテストで、このようなケアレスミスで苦い経験をした方もいるかもしれません。この手の間違いは、特に自分が書いた文章や作ったものを、自分で見る場合によく起こります。

例えば、
お店で買いものを終えたお客さんを、店員が見送る場面を思い浮かべてみてください。

・店員が、お客様にお辞儀をし「ありがとうござました」と声をかけ見送った。

一見正しい文のようですが、「ありがとうございました」の「い」が抜けています。ですが、「い」の抜けた「ありがとうござました」を「ありがとうございました」と読んでも不思議なことではありません。

これは、思い込みが生じさせる典型的な例です。
頭の中で情景を思い浮かべ、その場面で発する言葉は『これだろう』と脳が想定し、欠けている文字を補っているわけです。

脳が情報を補完するということは、日常生活でもごくありふれた普通のことです。思い込みをなくすことは、脳の仕組みに抗うわけなので非常に困難なことです。

次のような状況に陥ったときが、一番危ういときです。

赤字や疑問を出し終えて、もう間違いはないだろうと思ったとき
これだけ時間を掛けたんだから、もう大丈夫だろうと思ったとき

このように安心したときは、変なバイアスがかかり、間違っていても間違いに気づきにくくなります。

校正では違う人の目線でダブルチェックをするのが効果的ですが、自分一人でもある程度時間を置いてから再度見直すことで、思い込みをなくすことができます。

時間を置くことが難しい場合は、気分転換の休憩(少し歩くだけも全然違ってきます)、適度なストレッチなどをし、一旦仕切り直してから再度見直すのが効果的です。

簡単なことですがやるとやらないでは雲泥の差です。

「思い込みをなくす!」
これは、校正だけでなくどんな仕事でも大切です。

校正に必要な心構え その2


ウォーリーをさがせ! まちがいもさがせ!

「ウォーリーをさがせ」という本に、子どもの頃、夢中になった記憶はありませんか?

ウォーリーは必ずどこかに隠れていました。たとえ、ウォーリーがイジワルな所に隠れていても、絶対にどこかにいるのだから、必死になって探した記憶はありませんか?

校正という仕事も似ています。必ず間違いはどこかに隠れています。

子どもの頃は、ウォーリーを見つけられなかった場合、悔しい思いをするだけで終わりです。ですが、大人になって仕事でする校正は悔しいだけでは済まされません。

校正で見つけられなかった間違いは、場合によっては様々な所に影響を及ぼしかねません。自分の些細な不注意が、多大な影響を及ぼすということを心のどこかに留めておかないと、気の緩みにつながります。

「間違いは必ずある!」
この心構えにより、集中力と粘り強さが生まれます。

ポジティブな気持ち

前述した2つの心構えは、当たり前のことですが、なかなか実践できないことでもあります。
校正の作業後に、改めてこの2つの心構えで仕事に挑めたかどうかを振り返ってみるものもいいと思います。

『校正は、品質管理の最後の砦だといえます。たった一つの間違いでも、大きな損失へとつながる恐れがあります。仮に、100個間違いを見つけても、致命的な間違いを1つ見落としていたら、それで校正者としての信用はがた落ちです。』

このようなことはよく言われますが、こういう恐怖心から校正のモチベーションを維持するのは、強いストレスになるだけです。この心構えで校正に挑むのはやめたほうがいいです。こういうことは、心に留めておくだけで十分です。

校正の仕事への心構えとしては、適度に気分転換をし頭をリフレッシュさせ、思い込みを取り除いてから、前述のウォーリーを探せの感覚で、夢中になって間違い探しをすることです。

何事もポジティブな気持ちに切り替えて挑んでいきましょう。恐怖心でビクビクしていても成長の妨げになるだけです。