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思考・志向・指向の意味の違いと覚え方[イメージから覚える]
この記事では、思考と志向と指向の3つの意味の違いについて、簡単でわかりやすい覚え方を紹介しています。
・ 思考とは、考えること。
・ 志向とは、心がある目的に向かうこと。
・ 指向とは、物事がある方向に向くこと。
以上のように定義できます。
志向と指向は、同義とされることもあります。この2つの使い分けは難しく思えますが、指向の使用範囲は限定されているので、いくつか例文を見ればすぐに理解できます。
[記事作成にあたっては、以下の書籍・辞書・サイトを参考にしています]
・小学館 デジタル大辞泉
・類語辞典> weblio
・日本漢字能力検定協会 漢字ペディア
・Windows10/IME「標準統合辞書」> Microsoft 日本語 IME
1.「思考」の意味と例文
1. 思考の意味とイメージ
思考の意味
経験や知識をもとにあれこれと頭を働かせること。
→ 考えること
(※心理学や哲学で使用される「思考」には、別の意味があります)
思考のイメージ
⇒ 考える
2. 思考の例文
・ 思考力
・ 思考方法
・ 思考プロセス
・ 思考停止
・ 論理的思考
・ 思考を巡らせる
・ 思考力が鈍る
・ プラス思考/マイナス思考
・ 思考に囚われる
・ 結果よりも思考する過程が大切
■ 思考の類義語
考える・思う・想う・思念・思案・思索・思慮・考慮・了見・検討・慮る・案ずる・料簡
2.「志向」の意味と例文
1. 志向の意味とイメージ
志向の意味
意識が一定の対象に向かうこと。考えや気持ちがある方向を目指すこと。
→ 心がある目的に向かう
志向のイメージ
⇒ こころざして向かう
2. 志向の例文
・ ブランド志向/高級志向
・ 上昇志向/成長志向/未来志向
・ 本物志向/本格志向
・ 権力志向
・ 独立志向
・ 健康志向/自然志向
・ 事業拡大を志向する
・ 高い志向を持つ
・ 技術者を志向する
■ 志向の類義語
志す・目差す・目標にする・企てる・意図
3.「指向」の意味と例文
1. 指向の意味とイメージ
指向の意味
ある方向・目的に向かうこと。
方向や目的を指示してその方に向かわせること。
→ 物事がある方向に向く
指向のイメージ
⇒ めざして向かう
2. 指向の例文
・ 指向性アンテナ
・ 指向性マイク
・ アンテナの指向方向を決める
・ 輸出先として指向する国
・ 主力を激戦地に指向する
・ 北北西に指向している
・ このシステムは、あの照明が指向する方向を決定する
・ より質の高い暮らしを指向する生活様式
おわりに
「思考・志向・指向」の3つ関して、思考は漢字から意味を連想しやすいので違いがわかりやすいと思います。
ただ、志向と指向の2つは、同義とされることもあるので使い分けで混同するかもしれません。
志向 → 心がある目的に向かう
指向 → 物事がある方向に向く
使い分けの一つの基準に、
志向は、心理的・精神的な場面で使用され、
指向は、物理的な場面で使用されます。