原稿管理

原稿管理は、仕事を受注したときから始まっている

原稿管理は、非常に面倒です。大きな物件になればなるほど関与者も多くなり、クライアントの担当者も増えてきます。その情報をひとまとめにするのは、かなりの労力です。

しかも、原稿は仕事を受注したときから、いついかなる時に発生するかわかりません。

原稿とは?

単純に、初校、再校、三校…の原稿だけとは限りません。原稿は、製作物の作成過程で生じた、紙・データ問わずすべての情報になります。他にも、プレゼン資料、取材原稿、コピー原稿からはじまり、製作過程で発生したものもあれば、クライアントとのメールでのやり取り、追訂などの突発的なもの全てが原稿になります。

これらの原稿の管理だけでなく、納品後の原稿の保管まで含めて「原稿管理」とされます。

物件進行時には、原稿管理は煩わしいので後回しにされがちですが、延ばせば延ばすほど、収拾がつかなくなります。

「あの原稿どこかな?」と思い、原稿の山を探っているようであれば、もう手遅れです。

なぜ納品後にも保管しておくのか?

万一のクレームなどの場合に備え、エビデンスとして保管しておきます。ミスは、製作過程で起こったものだけでなく、クライアントの指示が間違っていたということもあります。

そのため、後々言った言わないにならないように保管しておきます。

保管はいつまでか?

その媒体に有効期限が明記されているなら、それまでを目途に。
有効期限がないなら、次に新しく発行されたときを目途に。

原稿管理のポイント

1.原稿(情報)の管理者を決める

誰が管理するのか?
これは、編集や進行管理の役割になるパターンが多いです。

関与者それぞれが原稿を管理していれば、情報が分散されてミスのもとです。ただし、原稿は関与者みなのモノなので、管理者だけに任せないことが大切です。

2.保管場所を決める

原稿の保管場所を一つに決めます。分散管理はミスのもとになります。

個人情報を含むなら必ず鍵付きロッカーに保管です。
画像やイラストのデータも保存先を事前にきめておく必要があります。
普通の会社であれば、保存先のフォルダ名やファイル名は、厳密にルール化されています。

3.見つけやすく・分かりやすく整理する

誰が見ても、どの段階の原稿か分かるように、原稿の最初のページには日付を記入します。初校原稿、再校原稿のように、どの工程で使用した原稿かも大きく書いておきます。

商品情報など多数あるものはファイリングしておくと探しやすくなります。

付箋を貼り、分かりやすくするのはいいですが、強粘着付箋は長時間圧を加えているとはがれにくくなるので注意しましょう。

また、横向きに付箋を貼ると、封筒などに入れる際に付箋が邪魔になったり、はがれる恐れがあるので注意して取り扱いましょう。

4.原稿の一本化

原稿に必要な情報は、バラバラにせず別紙なども一つの束としてまとめます。

電話などで指示を受けたときも、指示を受けた日時と指示内容を書面化して、原稿と一緒に別紙として添付します。

場合によっては、書面化したものを、先方に送り『このような指示でよかったでしょうか』と確認を取ります。電話や口頭での指示は、曖昧になりやすく、人によって捉え方も変わってきますので、確認を取るようにします。

手間でも、後々のミスと比べたら大したことではありません。また、こうすることで、クライアントにも安心感を与えます。クライアントもミスしたくないわけですから当然です。

複数原稿がある場合に、それぞれの赤字を集約して一つの原稿にまとめる場合があります。この場合、転記の際の書き間違いのリスクがあるため、転記してまで一本化するかは会社の方針にもよります。

なるべく、ヒューマンエラーを除去するためにも、転記は避けておいた方が無難です。

5.原稿は、時系列に並べる

原稿には、必ず日付を明記し、時系列に並べます。
段階ごとにマーカーなどで色分けすると検索しやすいです。

ここで、時系列があやふやになりやすいのが、メールでの修正指示です。メールでの指示も頻繁に来ると思いますので、他のメールに埋もれないように出力して保管するか、PDF化してデータとして保存しておきます。

メールをPDFとして保存するには、Gmailなら、通常のプリントの操作を行い、送信先を「PDFに保存」とするだけでできますので非常に便利です。

6.クライアントに返却すべき原稿は必ずコピーをとる

製作過程で使用した原稿は漏らさず保管するのが原則です。万一、ミスがあった場合に手元に原稿がないと確認のしようもありません。

7.個人商店化しない

関与者の多いプロジェクトだと、誰かだけ知っている情報は非常は危険です。

関与者での共有は、進捗管理などの場面で密に共有しておきましょう。これも、口頭でなくメールや書面化して、形に残るものでしましょう。

おわりに

モノづくりにおいては、その製作過程の良し悪しが、制作物にも反映されてきます。

「終わり良ければ全て良し」ということでなく、途中の製作過程にも気を配るのが、モノづくりの基本です。

原稿の管理方法一つとってみても、モノづくりに対する姿勢がうかがえますので、一度見直しておきましょう。