校正・校閲がデジタル化(自動化)できるところ

校正・校閲がデジタル化(自動化)できるところ

現段階では、人の校正に代わるデジタル校正のツールは存在しません。
その開発コストと手間を考えたら、これからも生まれる可能性は低いでしょう。

だからといって、間違いをすべて見つけてくれるような理想的なツールを待つよりも、今あるものでどう効率化できるかを考えたほうが賢明です。

今出回っているデジタル校正のツールは、校正作業を部分的に代替するものがほとんどですが、この部分的なものでも大きな効果を発揮することがあります。

1:ジャストシステム「Just Right!6 Pro」

ジャストシステム Just Right!6 Pro 通常版

体験版ダウンロード
通常版

市販の校正支援ソフトでは数少ないものの一つですが、今ではバージョンも6となっており実績のあるものです。校正支援というだけあって間違いを見つける精度は高いです。

検索範囲も広く、
・誤字脱字
・表現洗練
・字種統一
・環境依存文字
・スペルチェック
・表記ゆれ
・印刷標準字体 
など、まだまだ項目はあります。

何かの業界に特化している校正には、非常に相性がいいソフトです。

体験版がダウンロードできますので、まずは下の2つを試してみるのがいいかもしれません。
・わざと表記がバラついた文章を作って、表記ゆれの検索精度を試す。
・固有名詞や活用形のある単語を登録して、その検索精度を測る。


そのままの状態で使うことも可能ですが、カスタマイズすることで検索精度も上がっていきます。カスタマイズは、単語登録などの地道な作業になりますが、その地道な作業が、検索効果に大きく跳ね返ってきます。

カスタマイズされた状態では、50%以上間違いを見つけてくれるはずです。表記ゆれは、それ以上に高い精度で検索可能です。

このソフトを活用するだけでも、校正の部分的なデジタル化は可能になってきます。

2:デジタル校正ソフトウェア「Proof Checker PRO」


株式会社Too ≫ デジタル校正ソフトウェア「Proof Checker PRO」
※リンク先に動画解説あり

このProof Checker PROの機能の一部である「差分チェック」により、校正のめくり合わせという作業がデジタル化できます。しかも、人の目で見るよりも精度は高く、圧倒的に早いです。

大量のページのカタログなどを扱う会社では、この手のソフトを導入していないところはないでしょう。
最終工程の訂正の少ないときに抜群の効果を発揮するものです。もちろん、数ページのものでも効果はあります。

差分チェックはフリーソフトでもできますが、このProof Checker PROの優れたところは、文字情報も認識してチェックしてくれるので、指摘の精度が高いというところです。細かい設定も可能です。

このソフトを使えば、1ページに2~3カ所程度の赤字で、100ページほどの校正作業(照合+めくり合わせ作業)でしたら、半日あれば一人で楽々できます。

3:Excelでできるデジタル化

その1 体裁の修正はマクロを活用

エクセルは、あくまでも表計算ソフトなので文章の校正というよりは、検索や体裁などを整えるのに使えます。
・原稿をエクセルで支給される
・原稿をエクセルで作っている
などであれば、出来ることは山ほどあります。

商品のスペック情報が多いもの、データベースから抜き出した情報は、まずは体裁の間違いだけでも修正しておけば、後工程の校正作業が省力化できます。

たとえば、下のような体裁系はマクロで一瞬で修正できます。
・全角英字   → 半角英字
・全角数字   → 半角数字
・半角パーレン → 全角パーレン
・改行有り   → 改行無し

これらは基本的な項目ですが、スラッシュや中黒、読点、句点など何でも追加可能です。

これが「Aの場合ならBに。Cの場合ならDに」とか条件付きになってくるとマクロに詳しい知識が必要ですが、上で紹介したものは、単純な検索置換の繰り返しなのでマクロの難しい知識も必要ありません。

原稿がエクセルなら、体裁の間違いなどは校正がわざわざ見つける必要もありません。

その2 演算子だけで、修正カ所を表示

たとえば、下のような情報に修正を加えるとき。
行のどこかを修正したら、青枠のG列にアラート設定(FALSE表示)させるように設定しておきます。

(1)赤枠の金額「¥2,000」を「¥2,500」に変更の指示があった場合。

(2)赤枠の金額が変更されると、G列に「FALSE(偽)」と表示されます。


校正するときは、このFALSEの表示されている行だけ確認すればいいだけです。

この設定は、単純に修正前と修正後のデータを比較しているだけです。誤って修正してしまったときも教えてくれるので便利です。

複雑な関数を使用しているわけでなく「&」と「=」の演算子だけでできます。設定時間も5分ぐらいです。※行の削除・追加までアラート設定するなら、15分ぐらいかかります。

4:Wordでできるデジタル化

Wordでは、文章の校正校閲・表記ゆれ検索が可能ですが、前述したジャストライトには到底及びません。

ですが、フリーの校正ソフトに手を出すぐらいなら、Wordのほうが断然安心です。企業勤めの人なら、社内でフリーソフトを使うことを禁止されているところも多いと思います。

Wordの文章校正の精度は、その文章の構造次第です。
非常に検索精度の高いときもあれば、全然見つけてくれないときもあります。

そのため、Wordが間違いを見つけやすいような文章にしてあげれば、精度が良くなります。
慣用句や修飾語の多用を避ける、センテンスを短くするなど工夫が必要です。

何もしないよりは、Wordで校正を事前にしといたほうが、校正の負荷も少しは軽減されます。

おわりに

校正がデジタル化できる部分はまだまだあります。
自分の仕事の流れを思い浮かべ、ルーチンな作業を洗い出して行けば、デジタル化できる部分がきっとあるはずです。

デジタル化と言っても、大それたことをする必要はありません。出来るところから少しずつやっていくことが肝心です。それが大きな改善に繋がっていきます。

デジタル化により校正の負荷軽減をするということは、普通の会社だったらどこでもやっていることです。
取り残されないように、やるならすぐにでもしたほうがいいでしょう。

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