「間違いやすい」と「間違えやすい」はどっちを使う?辞書でわかる違いと適切な使い分け

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「間違い」と「間違え」はどっちを使う?辞書でわかる違いと適切な使い分け

「間違やすい漢字」あるいは「間違やすい漢字」、どちらの表現を使えばいいでしょうか。

結論から言うと、「間違やすい」と「間違やすい」は、どちらも誤りではありません。ただし、国語辞典での扱いや一般的な使われ方を見ると、迷った場合は「間違やすい漢字」としておくのが無難です。

この記事では、「間違い」と「間違え」の違いを、辞書での扱いをもとに見ていきます。

[記事作成にあたっては、以下の書籍・辞書・サイトを参考にしています]

『日本国語大辞典』(小学館)
『デジタル大辞泉』(小学館)
『広辞苑 第七版』(岩波書店)
『明鏡国語辞典 第三版』(大修館書店)
『新明解国語辞典 第七版』(三省堂)

・NHK放送文化研究所,https://www.nhk.or.jp/bunken/research/kotoba/20240801_1.html

1.「間違い」と「間違え」の違い

間違い」は、動詞「間違う」の名詞形です。一方、「間違え」は、動詞「間違える」の名詞形です。いずれも文法的におかしな点はありません。

ただ、国語辞典での扱いを見ると、「間違い」と「間違え」には少し差があります。

なお、以下の文章では便宜上、辞書名を略称で表記します。
・『日本国語大辞典』(小学館) → 『日国』
・『デジタル大辞泉』(小学館) → 『大辞泉』
・『広辞苑 第七版』(岩波書店)  『広辞苑』
・『明鏡国語辞典 第三版』(大修館書店) → 明鏡』
・『新明解国語辞典 第七版』(三省堂)  新明解』

2. 辞書では「間違い」のほうが広く扱われている

間違い」は、『日国』『大辞泉』『広辞苑』『明鏡』『新明解』のすべてに、見出し語として掲載されています。

一方、「間違え」は、『日国』『大辞泉』では空見出し()として掲載されており、「間違い」に同じとされています。また、『広辞苑』『明鏡』『新明解』には、「間違え」は見出し語として掲載されていません。

)空見出しとは…「○○に同じ」のように、詳しい解説がなく別の項目へ誘導する見出しのこと。

このように見ると、「間違え」よりも「間違い」のほうが、辞書上では広く扱われていることがわかります。

3.「言い間違い」「見間違い」など複合語でも同じ傾向

「間違い」と「間違え」は、「言い間違い・言い間違え」「見間違い・見間違え」のように、ほかの語と結び付いて複合語を作ることもあります。

言い間違い」は、『大辞泉』に見出し語として掲載されています。『日国』『広辞苑』『明鏡』『新明解』には見出し語としての掲載はありません。

一方、「言い間違え」は、『日国』『大辞泉』『広辞苑』『明鏡』『新明解』のいずれにも、見出し語として掲載されていません。

見間違い」は、『日国』『大辞泉』『広辞苑』に見出し語として掲載されています。『明鏡』『新明解』には見出し語としての掲載はありません。

一方、「間違え」は、『大辞泉』には空見出しとして掲載され、「見間違い」に同じとされています。『日国』『広辞苑』『明鏡』『新明解』には見出し語としての掲載はありません。

この点からも、複合語では「間違え」よりも「間違い」のほうがよく使われると推測できます。

おわりに

冒頭で例示した「間違やすい漢字」と「間違やすい漢字」は、いずれも文法的には誤りではありません。

ただし、辞書での扱いや、「言い間違い」「見間違い」などの複合語の傾向を見ると、「間違い」のほうが広く使われていると考えられます。

そのため、多くの人に向けた文章では「間違やすい漢字」とするのが無難です。一方で、「間違えやすい」も誤用ではないため、文脈によって使われることがあります。