校閲の仕事に必要なスキルや知っておきたいテクニック

校閲の仕事に必要なスキルや知っておきたいテクニック

校閲は、本来校正とは分けられるべき業務ですが、実務においてその線引きは非常に難しく曖昧な部分が多いです。

一般論として明確な区分は言うことができても、実務レベルで「校正の範囲はここまで」「ここからが校閲の範囲です」と断言できる人はおそらくいないでしょう。

校正中でも、文章の間違いや事実関係の間違いに気づいてしまった場合は指摘します。校閲中でも、たまたま元原稿を見た際に、元原稿の指示通りに修正されていない部分があったら指摘します。

校正と校閲の完全な分業体制を敷いている会社なら、校閲者は文章の校閲だけに集中できます。ですが、今ではそういう会社も少なくなり、校閲と校正の作業区別は非常にわかりづらくなってきています。

そのため、校閲者といっても、文章の内容が正しいかを見極めること以外にも必要とされる能力は多くなってきています。

校閲者のスキル

『校閲者が、どこまで見ているのか?』

個人や会社よって視点は違いますが、校閲は “文章を読むだけ”と思っている方も中にはいるかもしれません。
下記にあげる項目は、校閲をするなら最低でも対応できるスキルを身に付けておく必要があります。

(1)誤字脱字の確認

(2)文章表現(適切な言い回し・文体等)のチェック

(3)表記ゆれ(表記の不揃い)の指摘

(4)ファクトチェック(事実関係確認)
→固有名詞・地名・人名・電話番号・住所・HPアドレス・QRコード等

(5)書体、級数、色、ページ周り、ルビ位置などの体裁面の確認

(6)表記ルールがあれば、正しい表記が使用されているかの確認

(7)媒体によっては、レイアウトのフォーマット確認
→版面のサイズ、書体や級数、行間、画像のサイズ、図面の位置、色指定などのレギュレーション確認

(8)「画像・イラスト・図表」などと文章との整合性の確認

掘り下げていけばまだまだあります。
大きく分けてもこれだけですから、細かく分ければ最低でも20項目以上はあるでしょう。

これら校閲すべき項目を頭に叩き込んで、校閲者は校正ゲラと向き合います。スキル以上に、並外れた集中力が必要とされます。ただ、文章を読むのが好きだからで務まる仕事ではありません。

当然、全部の項目を並行して同時に見るというマルチタスクは非効率なので、
・最初はレイアウトフォーマットを見て、
・次に体裁を見て、
・最後に文章の校閲をする
といったように、何回かに分けて見ていきます。

文章の校閲は最後にすることが多いです。

先に文章の校閲をやろうとすると、体裁の間違いなどが目に入ってきたりして、文章に集中できなくるからです。そのため、まずは体裁などの外堀から埋めていき、最後に本丸の文章を攻めるといった感じです。

校閲の課題

校閲の仕事は、人の目に頼る部分が多く、性質上、集中力を途切れさせないよう黙々と作業することが多いです。そのため、目の前の仕事に没頭できる環境が整えられている必要があります。

個々が目の前の仕事に集中するがゆえに品質は保たれますが、個人への依存度が高いほど業務がブラックボックス化されやすくなる傾向にあります。

校閲は、個人の能力に頼るところが大きいため、ノウハウの共有が難しくなってきます。職人技のように後継者の育成も困難な状況です。このことは、校閲とっては大きな課題です。

※校正はある程度ルール化できる部分があるのでノウハウの継承も校閲に比べれば容易です。

校閲が知っておくべきテクニック

校閲者を目指すなら自分のスキルアップを目指すことも大切ですが、校閲業務の負荷を軽減するデジタルツールの存在も知っておく必要があります。

人のやることですので必ず「ミス」はあります。

前述した数十もの項目を校閲するわけですから、むしろ完璧を求める方が酷です。
そのため、校閲者の負担を少しでも軽減するためのデジタルツールを活用するテクニックを知っておかないと、これからの時代取り残されていくかもしれません。。

既に、市販のデジタルツールでは、表記ゆれなどは90%以上の精度で検索することが可能です。また、PDFでも表記ゆれは個数に限度なく検索できます。誤字脱字なども、デジタルツールを使えば10%~40%ぐらいは削減できるはずです。

校閲者は、文章の校閲により専念することができ、時短と高品質の両方が叶えられます

そのためには、校閲の作業分解(校閲項目の洗い出し)をし、どの項目をデジタルツールに置き換えられるのかを見極める必要があります。

この場合、校閲者だけでなく、編集やDTPなどの一連の工程の関与者を巻き込んで、アイデアを出していけば必ず効率化と高品質化は可能です。


体験版や解説動画がある校正ソフト

1.文章校正支援ツール Just Right!6 Pro ※体験版あり
デジタル校正ソフト

2.日本語校正支援ソフトPress Term® ※体験版あり
デジタル校正ソフト

3.AI editor(AI・機械学習の技術を活用した文章校閲ソリューション)※動画解説あり
デジタル校正ソフト

おわりに

これからの時代、すべてを人の目に頼るというのは、人員の確保・製作コストの圧縮からみても難しい状況といえます。

校閲者が、デジタルツールを活用できるテクニックを見つければ、自分たちの負荷軽減だけでなく、校閲の価値が今よりも数段上がるのではないかと思います。