
怪しい文章はここを見る!情報源や根拠があいまいな表現|フェイクニュースを見分けるポイント
SNSやネット記事に限らず、新聞や週刊誌でも、「政府関係者によると」「近隣住民の話では」といった表現で伝えられる情報をよく見かけます。もっともらしく聞こえても、誰の発言なのかが書かれていなければ、それだけで本当かどうかを判断するのは難しくなります。
こうした表現があるからといって、すぐに誤りだとは言えません。ただ、信じたり広めたりする前に、どこから出た情報なのかを確かめることが大切です。
この記事では、情報源や根拠があいまいな表現の例と、情報の確かさを見分けるためのポイントを紹介します。
1. 情報源や根拠があいまいな表現の5つのパターン
情報源や根拠があいまいな表現には、次のようなパターンがあります。
ここでは、確認するときに注目したい点ごとに、5つに分けて紹介します。どれももっともらしく見えますが、誰が言ったのか、どこに書かれているのかを、読み手がたどりにくいという共通点があります。
① 誰の発言なのかが分からない
話した人の名前や所属が書かれていないと、その人がどんな立場で話しているのか、本当にそう言ったのかを確かめにくくなります。
<表現の例>
・関係者によると、消息筋によると、事情に詳しい人物によると
・情報筋からの話、ある筋からの情報
・内部関係者、業界関係者、元社員、現役の〇〇
・知人の医師、友人の看護師、病院に勤める知り合い
・知人の知人から聞いた話
「知人の医師」「友人の看護師」のように、身近な専門家から聞いたという話は、信じやすく感じられることがあります。ただし、肩書が書かれているだけでは、その人が本当にいるのか、その言葉どおりに話したのかは確認できません。
② どの専門家・研究・データなのかが分からない
「専門家」や「研究」という言葉が入ると、科学的な裏付けがあるように見えます。しかし、どの専門家や研究なのかが分からなければ、元の情報をたどるのは難しくなります。
<表現の例>
・専門家によると、医師も認める
・研究で明らかになった、科学的に証明されている
・海外の研究では、ある大学の調査では
・データによると、統計では
研究や調査を根拠にした情報では、研究者名、論文名、実施機関、発表時期、出典へのリンクなど、元の資料を探す手掛かりがあるかを確認してください。出典が見つかっても、その内容が正確に紹介されているとは限りません。
③ どの報道・国・制度を指すのかが分からない
どの報道機関が伝えたのかが分からないと、元の記事をたどることができません。
<表現の例>
・海外メディアが報じた、一部報道によると
・海外では常識、欧米ではすでに禁止されている
「海外では」「欧米では」は、どの国のことなのかも分かりません。本当にそうした報道や制度があるのか、確かめる必要があります。
④ 資料・画像・動画の出どころが分からない
資料や画像、動画は、文章よりも証拠らしく見えます。しかし、誰がいつ作ったのか、どこで撮ったのかが分からないと、本当に証拠になるのかは判断しにくくなります。
<表現の例>
・内部文書によると、極秘資料で判明、流出した資料には
・「これが証拠」と添えられたスクリーンショット
・「現地の様子」「決定的瞬間」として出回る画像・動画
古い写真や、別の場所で撮られた映像が、新しい出来事として使い回されることもあります。スクリーンショットも、簡単に加工できる点に注意が必要です。
⑤ 噂や「話題になっていること」を根拠にしている
多くの人が話題にしていることを、根拠のように扱う言い方です。
<表現の例>
・〜らしい、〜という話がある
・ネットで話題、SNSで拡散されている
・多くの人が言っている、みんな知っている
・〜との声が上がっている
広まっていることと、内容が正しいことは別の話です。驚きや不安を誘う情報は、内容が正しいかどうか確認されないまま、広く共有されることがあります。
2. 匿名の情報源がすべて嘘とは限らない
匿名の情報源は、取材に応じた人が不利益を受けないようにするためなどに、新聞やテレビの報道でも使われます。この場合、報道機関は自社の名前で記事を公開し、内容に責任を負っています。匿名であることだけで、情報が誤りだとは判断できません。
一方で、報道機関が発信しているというだけで、必ず正しいともいえません。誰が発信し、どのような裏付けを示しているかを確認することが重要です。
3. 情報の確かさを見分けるポイント
気になる情報を見つけたときに確かめたいのは、次の5つの点です。
① 誰が発信しているのか
報道機関、公的機関、企業、個人など、発信者がはっきりしているかを確認します。
② 元の情報にたどり着けるか
政府や自治体の発表、論文、企業の公式サイトなど、元の情報を探してみます。
③ ほかの報道機関も独自に確認しているか
1つの記事だけでなく、ほかの報道機関も自分たちで取材して伝えているかを調べます。記事がいくつあっても、どれも同じ投稿や記事を引用しているだけなら、裏付けが増えたとはいえません。
④ 日付、場所、人数などが具体的に書かれているか
こうした情報がはっきり書かれていると、ほかの資料と照らし合わせやすくなります。ただし、具体的に書かれていること自体が、内容の正しさを保証するわけではありません。
⑤ 画像や動画は、いつ、どこで撮られたものか
画像を使った検索(画像検索)で、同じ画像が過去の記事や別の出来事に使われていないかを調べます。動画の場合は、気になる場面をスクリーンショットで保存し、その画像で検索する方法もあります。ただし、検索で見つからなくても、本物だと確認できたわけではありません。
おわりに
「関係者によると」「専門家によると」「ネットで話題」といった表現だけでは、情報源や裏付けを十分に確認できないことがあります。
ただし、確かめにくいことと、内容が誤っていることは同じではありません。誰が発信しているのか、元の情報にたどれるか、ほかの資料や別の報道機関の取材でも同じ内容が確かめられるかを、確認してみることが大切です。










![縦書き数字の表記方法[文章内での書き方]](https://kousei.club/wp-content/uploads/2022/07/number-in-vertical-writing-500x333.jpg)

![箇所・個所・か所・カ所の違い[適切な表記と使い分け解説]](https://kousei.club/wp-content/uploads/2024/09/Differences-in-the-notation-of-places-500x333.jpg)
![一字下げる・一字下げにしない[校正記号の使い方]](https://kousei.club/wp-content/uploads/2022/02/indent-in-proofreading-mark-500x334.jpg)
![促音・拗音・撥音[意味と違い簡単解説]](https://kousei.club/wp-content/uploads/2022/02/assimilated-sound-and-palatalised-sound-and-nasal-sound-500x333.jpg)
![横書き文章で「算用数字」と「漢数字」のどっちを使う?[使い分け解説]](https://kousei.club/wp-content/uploads/2025/04/Numbers-in-horizontal-text-500x333.jpg)
